【レビュー】聖剣伝説2

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聖剣を手に少年は荒野をめざす

聖剣伝説2は筆者が初めて"ハマった"と言えるゲームだ。

ありがたいことに筆者が物心がつく前から家にはゲームハードが複数存在したし、ソフトの数もそれなりにあった。
マリオはもちろんだが、ファイナルファンタジー(以下、FF)といったタイトルもあったのだ(今にしてみればマイナーなタイトルも多かったが)。
そんな中でどうして聖剣伝説2が初めてハマったゲームであったのかも、このタイトルを語る上では重要ではないかと思う。
それは総評にて語るとして、ここではストーリーやシステムなどをレビューしていこう。

 

聖剣伝説コレクション

 

 

ストーリー

SFC時代のストーリーは容量的・表現力的な制約によって、今のゲームからすれば簡略化されたストーリーテリングとなっている事は否めない。
もしも、「今から初めて聖剣伝説2をプレイする」という人がいればその点は注意した方が良いだろう。

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導入となるこのシーンはBGMも相まって凄く悲しい気持ちとなる

聖剣伝説2のストーリーやストーリーテリングに関しては非常にオーソドックスだ。
物語の導入方法(プレイヤーに対しての動機付け)にしてもシンプルと言っていいだろう。 (物語の導入がプレイヤーへの操作系の自然なチュートリアルとなっている点も評価できる。)
聖剣伝説2の物語の導入は一般的である"マイナス"から始まる。マイナスとは「何かを失うこと」と同義と思って貰っていい。「家族が謎の組織 / 人物に殺される」なども良くあるパターンだろう。
本作では「自分の育った村から追い出されてしまう(理由はもちろんあるが)」という導入から主人公であるランディの冒険が始まるのだ。

そしてプリムやポポイといった仲間と出会い、多くの世界を巡っていく。

プリムは勝気な女の子だ。
プリムはディラックという(物語中では若干影が薄い)キャラクターの事が好きで彼の事を追いかける形でストーリーと関わり仲間となる。

ポポイはマイペースなところもあるがムードメーカー的な妖精の子だ。
妖精であり性別は特にないという罪深い属性も持っている。とは言え、ストーリーにおいては重要な存在だ。特にこの子のおかげでエンディングは余韻のある素晴らしいものとなっている。

と大雑把に説明をしたが、(幼い筆者がそうであったように)特にストーリーを理解せずともゲームプレイを楽しむことができる点はプラスだと思っても良いだろう。

ただし、昔のゲームにはよくあることだったとは言え、次にどこに行けば良いのかわからなくなる、わかっていてもそこがどこにあるのかわからない事は多いかも知れない。

 

システム 

聖剣伝説2のシステムについて記載しよう。

 

バトル

聖剣伝説2のバトルシステムはボタンを押して武器を振り、ダメージを与える事が主体となる。

武器は多様な種類が存在する。
最初に使うことになる”剣”は当然あるが、その他に槍や斧、弓…変わり種で言えばブーメランや鞭といったものもある。
バトルで活用される武器のアクションが豊富な点は魅力的だ。これらの武器は仲間の誰にでも付け替えが可能なので自分好みの武器を使用すると良いだろう。一部ダンジョンでは特定の武器を使用したちょっとしたギミックなどもある。

主人公であるランディ以外のメンバーに関しては魔法を使うことも可能だ。
基本的にプリムは回復魔法を覚え、ポポイは攻撃魔法を覚えていく。
だが、魔法はMPの消費があり、またMPの回復手段が少ないためザコ敵に乱発していくスタイルは推奨されないだろう。

更に上記の武器や魔法には熟練度のような概念が存在する。
同じ武器・魔法を使い込めば強力な必殺技や魔法へと発展していく。
ただ、武器の必殺技に関しては使用するにあたって”溜め”が必要となりコレがかなり時間がかかるのだ。実用的な必殺技レベルとしてはせいぜい3~4であり、それ以上のレベルになると溜め時間が長すぎて余り使う機会が無いのは仕様として残念と言わざるを得ない。また、魔法に関しても毎回ユーザーがプリムやポポイに指示を出さなくてはいけないのも少々大変だ。

 

リングコマンド

聖剣伝説2ではメニュー画面の代わりに「リングコマンド」というものが採用されている。下図のようなショップの売買でも同様だ。

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アイテムがアイコンで一覧表示されるリングコマンド

このリングコマンドでは武器の変更や魔法の選択、アイテムの使用、防具の変更に至るまでを視覚的に行うことができる。このシステムは他のRPGと比べると独自色が強いため操作系にて若干の戸惑いを覚えるかも知れないが、武器・防具・魔法・メニューといった要素がアイコンでわかるため視認性が良い。
何よりも「○○の剣」「○○アーマー」と言ったテキストだけの武器・防具・アイテムでは無く、アイコンとして表示される事のなんと嬉しいことか。

ただし、このシステムの弱点として多くのアイテムを保有する事は難しい。
現に防具に関しても所持制限が他のRPG類と比べると明らかに少ないし、回復系アイテムにしても種類が少ない。これはアイテムが多くなるとリングが一周するまでが大変になってしまう事を考慮した結果なのだろうが、収集癖のある(筆者のような)人物からすれば少々悲しい。

 

宝箱

本項は”システム”という概念からは少々逸脱してしまう内容だが大目に見て欲しい。

聖剣伝説2では「リングコマンド」の項でも述べたようにアイテムの種類が非常に少ない。そういった点から宝箱の中身が序盤から終盤に至るまで余りワクワクできないのは筆者だけでは無いだろう。
もちろん終盤になるとドロップされた宝箱からのみ入手可能な貴重なアイテムや強力な防具があるのだが、大半は序盤でも買えるような回復アイテムなのだ。
もう少しだけ敵のドロップアイテムが豪華だと嬉しかった。

 

バグ

本作のオリジナル(SFC)版にはいくつかのバグが存在する。
中にはゲームの進行が不可となる(リセットを余儀なくされる)ようなものも存在するためオリジナル版でプレイをする際には注意した方が良いかも知れない。

(とは言え、筆者が最も熱中して何週もプレイしていた小学生の時には一度も遭遇した事が無く、バグの存在を知ったのはそれから10年近く経ったネットの情報であったのは不思議なものだ。)

 

グラフィック

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美しい自然は見ていて飽きない

聖剣伝説2のドットアートは素晴らしく美しい。

新緑の木々、風に揺れる草花…どれも鮮やかで美しいと感じさせるだろう。
ドットスタイルはハードの制約が少なくなった現代でもなお作られているが、本作は今でもトップクラスに美しいように思える。 

 

サウンド

私が言うのもおこがましいが、菊田さんの手掛けた聖剣伝説2のサウンドは間違いなく史上に残るものだ。
私自身、このタイトルで好きな曲はたくさんある。

タイトル画面で流れる幻想的な「天使の怖れ」

吹き抜ける爽やかな風のような「少年は荒野をめざす」

春のように暖かく優しい「森が教えてくれたこと」

静かにして強大な悪意を感じさせる「暗黒星」

最終決戦の雰囲気を醸し出す「予感」

ボス戦のBGM「危機」「呪術師」「子午線の祀り」はどれも秀逸だ。

上記以外にも好きな曲・記憶に残っている曲はまだまだある。
普通にサウンドトラックを購入することも可能だが、Nintendo Switch版の「聖剣伝説コレクション」にはいわゆる”サウンドテスト”のような機能(ゲーム内ではミュージックモードという名称)があり、ゲーム中のBGMを全て聴くことができる。こういう機能は嬉しいものだ。

 

総評

聖剣伝説2は「伝説の剣を手に入れてしまった少年の物語」だ。

そのストーリーはシンプルだが決して悪いものではなく、直感的なバトルや魅力的なグラフィックとサウンドは素晴らしい。
まさに伝説的な1本だ。

筆者が聖剣伝説2にハマった時期は小学生の頃だった。
マリオもFFもその時には既に所有してプレイもしていたが、最初にハマったと感じたのは聖剣伝説2だ。

なぜマリオではなかったのか。
マリオの場合、プレイヤーの技術という点で成長する要素は存在するが数値的な、絶対的な成長要素はほとんどなかったのだ。
つまり、聖剣伝説2では「目に見えて成長する要素」が存在することが大きかったように思う(あと、ボタンを押して剣を振る行為も魅力的だった。)

なぜFFではなかったのか。
FFの場合、数値的な成長は存在するが、ストーリーに関して凝っていたが故に非常に難解であったのだ。特に小学生の時はストーリーがまるでわかっていなかった。
また、コマンド選択式の戦闘システムにしても直感的とは言い難くイマイチ理解できていなかった。

もちろん今にしてみればマリオもFFも非常に素晴らしい作品だと理解できるのだが、幼かった筆者には面白さを理解するだけの知識や教養が無かった。
そんな私でも聖剣伝説2の直感的な操作・わかりやすいストーリーライン(それどころかストーリーを理解しなくても楽しめる)・目に見えてわかる成長要素といった要素があったおかげで楽しむことができたのだと思う。

また、個人的にはSFCのパッケージのアートに関しては最も美しいSFCソフトの1つではないかと思う。

 

余談だがPS4およびPS Vita向けに聖剣伝説2のリメイクが2018/02/15に発売している。
リメイク版を初めてプレイするか、SFC版(聖剣伝説コレクションなど含む)を初めてプレイするかで感想は変わるような気もする。

聖剣伝説2 シークレット オブ マナ PS4版

 

外部記事

オリジナルスタッフ(宣伝担当)へのインタビュー(リメイク版公式より)

オリジナルスタッフ(UIデザイナー)へのインタビュー(リメイク版公式より)

オリジナルスタッフ(ゲーム/マップデザイナー)へのインタビュー(リメイク版公式より)