ユミアのアトリエ ~追憶の錬金術士と幻創の地~はコーエーテクモゲームス内のガストのアトリエシリーズ作品だ。
前作にあたるライザシリーズでは様々な当たり前を見直して一定の成果があり新たな客層も取り込めた印象がある。
その流れに続くようにスマートフォン向けアプリ「レスレリアーナのアトリエ」をリリースし、そして最新作として本作ユミアのアトリエが登場する流れとなった。
筆者はシリーズの存在こそ知ってはいたが、作品としてしっかりとプレイして知ったのはライザシリーズからであり新参者だ。
ライザシリーズは楽しめたため引き続き本作も購入してみた次第である。

【Switch】ユミアのアトリエ ~追憶の錬金術士と幻創の地~
- 発売日:2025/3/21
- メディア:Video Game
ストーリー
本作の舞台は錬金術が禁忌とされている世界である。
主人公であるユミアはその錬金術を扱い、かつて錬金術によって栄華を極めたと記録されるアラディス大陸を調査する調査隊に錬金術の有識者として同行する形で赴くことになる。
現在のアラディス大陸は滅んでおり、調査隊およびユミアはその理由を調べる事が主な目的だ。
本作のストーリーはシリーズとしては珍しくシリアスな設定が印象的だ。
ユミアが錬金術と言う禁忌の技術を扱うことから周囲の調査隊メンバーからも良く思われていないところからスタートし、更にはアラディス大陸にて使用されていた錬金術は生命倫理にも触れるような研究と実験も行われていた形跡が確認できる。
ユミアが錬金術と言う存在とどのように向き合い、そして成長するのかが描かれており、そしてそこから巣立ちをする物語になっている。
とは言え、シリーズファンはいわゆる”キャラ萌え”のような部分を期待している人が多いだろう。
そのため、シリアスな展開故にギスギスした関係性にならないか不安に感じる人もいるかも知れないが、その点も概ね大丈夫だといって良いだろう。
パーティーメンバーは最初からフラットに関わってくれるキャラクターもいるうえ、比較的早い段階から信頼を築けていく事になる。
また、調査団の面々は基本的に物語に関わってくることが少なく、物語冒頭以降で調査団内での疎外感を如実に感じさせることは少ないように配慮されており、物語として読み進めやすいラインにしてくれている。
ストーリー全体の所感としては主人公を含めた調査団達が過去を乗り越え巣立ちをする成長物語として機能しており悪くない印象だ。
ただし、敵の想いにもう少し寄り添うことがあっても良かったのではとは感じる所である。
ネタバレとなるため多くは語れないが、敵側がそのために行った行動こそ賛同できるようなものではないが、目指した理想はそれが例え虚構であったとしても決して理解できないような利己的なものとは言い切れない。
ともすれば現代においてもロストテクノロジーを再現するような研究を行っている人々もいる訳であり、そういったものすらも虚構とあざ笑うかのような論理とも隣接してしまっている物語が展開されたのは気になる点である。
物語全体に大きな影を落とす程ではないが、シリアスな路線を目指すのであれば善悪二元論ではない現実的な解としての着地も考えて良かったようには思う所だ。
シリーズからの進化が感じられる部分も記載しておきたい。
それは”魅せ方”だ。
以前までは話者を画角に収めるだけの等速的・直線的な機械的で淡白なカメラワークが勿体なかったが、少しだけ工夫が感じられるようになりカット割りなどの演出面も標準レベルと言える水準にまでなっている。
高水準と言うレベルではないが、カットを観ている中で機械的で感情のないカメラワークが気になる事は少なくなったように感じられるのは良い傾向だ。
逆にまだ気になる点があるとすれば会話の自動送りだろう。
自動送りをした際にキャラクターのセリフとセリフの間が妙に長く違和感が強い。
自動送りにした際にはもっと自然な会話のテンポ感を意識するべきであり、この辺りにはもう少し考慮が欲しい所である。
フィールド上ではアラディスの過去のログの記録を確認できる要素もある。
断片的に過去の文明を知る事が出来るいわゆるロアであり、舞台設定を紐解くようなものから、かつての文化を感じさせるようなテキストなど様々なものが落ちている。
とは言え、これらを読み解かなければメインストーリーが理解できないようなレベルのものではないため、極論としては全く読まなくても問題ない。
より深堀したいユーザー向けと言う立ち位置になっている。
本作でもキャラクター毎のサブストーリーもしっかりと用意されている。
キャラクターの過去を掘り下げるようなものにもなっているため、サブストーリーの立ち位置として真っ当なものだといって良いだろう。
ただし、フラグ管理は本作でもややイマイチで、メインストーリーの進行に則った内容になり切れていないものが散見される。
例えば、ユミアは忌避される存在であると本項冒頭にて紹介しているが、こういったサブストーリーではいきなり仲間と仲良くなってるような距離感になっているなど読み進めるタイミング次第で「ん?」と違和感に感じる内容もある。
この辺りはタイミングに応じて会話差分を設けるのが理想的だが、そこまでできないのであれば最低限でも発生タイミングのフラグ管理はお願いしたいところである。
システム
ここからはゲームプレイと関連するシステム周りについて記載する。
錬金術


まずはシリーズのコアシステム的な錬金術に関して記載しよう。
錬金術は装備類やその装備類を作るための中間素材を作成する事ができる機能だ。
作り方は比較的シンプルになっており、複数カテゴリーの成長要素にそれぞれ素材を投入してスコアを上げていく事で強力な素材・装備・アイテムを生成できる。
錬金術に使用する素材にしても付与されている効果は固定であるため厳選のような事は必要ない。
これはオープンワールドを採用したため、ゲームプレイでは探索を重視して欲しい事から錬金術自体に時間をかけないようにするための施策なのだろう。
なお、特定の素材を入手する際にはマーキングが可能になり入手場所がわかりやすくなっている。
おまかせによる自動錬金も可能だ。
パパっと作りたいときや、あるいは錬金術の仕組みが理解できない場合にはコチラを利用しても良いだろう。
また、錬金術が強力に使えるようになってくると使用する素材量もかなり増えてくるため、自動化によって大枠を完了させてから、調整したい部分の素材だけ変更するといったやり方で時短しながら強力な生成物が生産しやすい。
自動化が実用的に機能しやすいのも本作の素材がシンプルな構成になった事が影響している側面もあるだろう。
錬金術で気になるのはアニメーションが要所で差し挿まれて操作を止めてしまう点である。
錬金術を始めるとき、錬金術でアイテムを生成するときなど、各所でキャラクターアニメーションが挿入されて正直言って煩わしい。
確かにゲームプレイを開始した最初のうちには「こんな所でもキャラクターアニメーションを作ってるなんて」と感動があるかも知れないが、ゲームに慣れていった頃には毎回差し挿まれてしまうアニメーションは邪魔でしかない。
錬金術にプレイヤーがアクセスしたときには「錬金術がしたい」のであってキャラクターのアニメーションを鑑賞しに来ている訳ではない。
ゲームプレイを止めない事をまずは最優先事項にしてゲームデザインをするべきであり「プレイヤーが錬金術の操作をしている裏でキャラクターが動いている」というゲームプレイを阻害しない方法を真っ先に検討するべきである。
設定によりアニメーションの多くをカットして進める事はできるものの、アニメーション前提の画面遷移であるため根本的な使用感にはそれでも少し影を落とす。
また、序盤が終わる頃には装備が最強品質のものが作成可能になってしまう事は注意した方が良いかも知れない。
戦闘が余りにも簡単になってしまうだけでなく、錬金術を能動的・継続的にする意味が薄れてしまうのだ。
ストーリーだけをパパっと見たいプレイヤーは容赦なく強力なものを作っても良いだろうが、そういったユーザーがそもそも本作とマッチしているのか疑わしい。
逆にゲームシステムをしっかりと活用しながら楽しみたいのであれば、錬金術での生成物は少しだけ手心を加えて生産した方が良いだろう。
戦闘
本作の戦闘はシンボルエンカウント方式になっており、エンカウントするとその場が戦闘エリアとして区切られるような形式になる。
操作キャラクターは戦闘エリア内を敵を中心に円運動するように移動できるようになる。
そしてキャラクター毎に個別のスキルによってダメージを与えていき、敵に設定されているブレイクゲージを削る事で大ダメージを与えられるようになるイメージでOKだ。
戦闘中はリアルタイム進行ではあるが、スキルはリキャストが必要になるため完全なアクションという訳ではない。
また、スキルにはインレンジとアウトレンジの2種類があり、簡単に言ってしまえば近距離モードと遠距離モードに切り替えるとそれぞれ専用のスキル構成になる形だ。
キャラクターによってインとアウトで攻撃タイプが異なるため、敵のブレイクを削るために有効なモードに切り替えて戦うのが良いだろう。
また、敵の攻撃に対してはジャストカウンターと言う要素もある。
敵が攻撃する際には敵が光り、専用SEも流れるので、そのタイミングが確認できたら回避をする事でジャスト回避状態になる。
その状態で操作キャラクターを変更する操作をする事で専用カットインと共に操作キャラクターが入れ替わりジャストカウンターが成立する。
ジャストカウンターでは攻撃がノーダメージできるうえに敵のブレイクを多めに削る事が出来るので積極的に活用したい要素だ。
その上、回避は攻撃動作中でもそれをキャンセルして発動させられるため、攻撃ボタンをずっと押しながら、敵の攻撃が確認できたら回避するだけで良いので、ボタンアサインにさえ慣れてしまえば決して難しいものではない。
敵がブレイクした際に活躍するのが錬金術アイテムである。
錬金術アイテムには属性が設定されており、ブレイクした敵に弱点属性のアイテムをぶつける事でフレンドアクションと言われる専用演出と共に大ダメージを与えられる。
更に錬金アイテムを使用すると環境マナというゲージが上昇していき、最大まで溜まるとアドベントという最大の大技も発動可能になる。
大まかな戦闘サイクルをまとめると、スキルで敵を攻撃→敵の攻撃が来たらジャスト回避して操作キャラクター入れ替え→ジャストカウンター発動させてブレイクを削る→ブレイクしたら弱点錬金アイテムによるフレンドアクションで大ダメージ→最初に戻る…といった流れである。
更に細かく言えばここに大技アドベントという仕組みも組み込まれるが、このように客観的に考えれば攻撃のためのスキルや回避、キャラクター入れ替え、錬金アイテムの使いどころなど丁寧に関連付け・意味付けされてシステムが構築されている。
ではこの戦闘システムはどうなのか。
結論を書けばプレイヤーがそれらが上手く機能している事が実感しにくいという非常に勿体ない事態になっている。
ここからは何故そのような事態になってしまったのか説明してきたい。
まず、ゲームスピードがミスマッチしておりシステムを活用して倒せた実感が得られにくい事が挙げられる。
現状では戦闘中にずっと攻撃ボタンを押し続けているような状態といっても過言ではなく、それは一見するとアグレッシブで良さそうにも思えるかもしれないが、実態としてはゲームプレイがメリハリに欠ける平坦なものになってしまっている。
そのため、完全に正しい比喩という訳ではないが「マシンガンを撃ち続けてたらいつの間にか敵が倒れてた」ような状態で、何が決定打になって敵を倒せたのかが確認しにくいのだ。
もう少しゲームスピードを落とす事で攻撃ボタンを延々と押し続けるようなプレイを抑制して自分と敵の攻防のやり取りを把握しやすくするか、強力な攻撃に関してヒットストップを設けて有効な行動に対しての手応えを体感できるようにするなど、何らかのメリハリが感じられる工夫があってよかったのではないだろうか。
例えば、もっと小手先の部分でもブレイクの有無で与ダメージの格差をもっと大きくして手応えを明確に与えるようにバランスを調整するだけでも印象は違うハズであるし、もっと簡単でも良いなら敵のHPバーを画面上部に固定表示させて強力な攻撃によって強力な攻撃によってどれくらいHPを削れたのか把握しやすくするだけでも得られる印象は違っただろう。
このように各種システムの有効性を把握しにくい状況が構築されているが、更にそれを助長するのが敵の弱さだ。
難易度ノーマルではシステムを活かせるほどの敵の耐久力がなく、戦闘がより大味なものに感じやすい。
そのため、戦闘でシステムを活用した上で楽しもうと思うのであれば、錬金術で生成する装備品では火力に繋がる攻撃力を上げないように配慮した方が無難である。
特に錬金アイテムを使用していく事で発動可能になる大技アドベントは、それが使用可能になる前に戦闘の決着がついてしまうため、このシステムを活用したいのであれば低火力のお膳立てが必須だと言っても良いだろう。
少なくとも筆者に関しては武器関連はパーティー全員がほとんど初期装備のような状態でクリアまでプレイし、その他の装備関連でもダメージが出ないようにあえて構成していたが、それでも終盤まで与ダメージの多さが気になったほどである。
筆者はメーカー想定の難易度でのレビューを見据えていたため難易度ノーマルでクリアまで通したが、難易度を上げる方法も1つの手段になるだろう。
また、戦闘とは直接関係はないが戦闘リザルト後にはキャラクターの簡単なリアクションが差しはさまれる。
が、これもまたテンポが悪い。
アニメーションを魅せようとする余り、ゲームプレイが止まってしまうようなタイミングを作るのは悪手である。
あくまでも「戦闘が終わった後で戦闘後リアクションはするが操作はできる」という優先順位を持ってゲームをデザインするべきである。
なお、コチラはアップデートにより戦闘後リアクションをOFFにできるようになっている。
フィールド


本作のフィールド構成はほぼオープンワールドと言って差し支えのない作りになった。
各種エリアが用意されているが、それらもシームレスに接続されている。
各種エリア同士は細い一本道で接続されており、これによってレベルデザインとしてメインストーリーが進行しないうちから次のエリアには行けないようにしてゲームバランスの調整をしており、狭義的なオープンワールドの設計理念からすれば少し外れたものではある。
広いフィールドにはしっかりと各地に探索報酬となるアクティビティーが用意されている。
インタラクトする事でちょっとしたパズルを解いたりすることになり報酬がアンロックされる形式だ。
パズルではユミアの使う銃を用いて立体的に配置されたスイッチを押すようなデザインもあるなどフィールド構成を活かそうとする試みは感じられる。
後述する「ハウジング」に利用するような設計図が入手できたりするので、そういった部分をこだわりたい場合には見つけたら積極的に回収していくと良いだろう。
逆に言えばメインストーリーを中心に確認したい場合にはほとんどやる必要もないが、オープンワールド的なフィールドで探索をしないのであればそもそもミスマッチに近い。
また、フィールド上ではキャンプを行って回復したり、料理を作ってバフ効果を発生させたりできる。
キャンプによって旅情感を演出するため近年の作品では採用される事の多い機能だが、本作のキャンプは周囲にオブジェクトがない場所で行えるようになっているためか、なかなかキャンプできる空間が見つからないケースがあるのは気になるところである。
もう少しキャンプ可能な条件は緩めて欲しい所だ。
少し気になるポイントとしてはマッピングに関しての判定だ。
フィールドには「?」で記載されている箇所に近寄ることでその場所のアクティビティーの内容が開示されてマップ情報が更新される。
しかし、更新されるためにはマップ上の?マークに操作キャラクターが重なるくらい近寄る事で開示されるなど、反応してくれる範囲が狭すぎるのはプレイしていて少々面倒に感じる所だ。
ハウジング


ハウジングでは床材や壁を駆使して建物を建てたり、その建物内にインテリアを配置していく事が出来る。
ハウジング可能なエリアと配置可能なオブジェクト数には上限が設けられているものの、様々なインテリアが用意されているためプレイしていてプレイヤーのこだわりが発揮できる時間をかけて楽しめる要素となっている。
既に前述しているが、ハウジングに使うインテリアの設計図は探索によって増えていくため、こだわりたい場合には積極的に探索もすると良いだろう。
また、アイテム交換をするNPCからも専用の設計図が入手可能なため、定期的に交換品も確認すると良いだろう。
グラフィック






本作における絵作りはキャラクターモデルやアニメーションは比較的よくできているように感じられるが、フィールドにおける特にテクスチャー周りはやや粗さが感じられる。
これはPlayStation5版でも感じるところだが、Nintendo Switchではより顕著に感じてしまう部分である。
特にNintendo Switch版ではそれ以外でもフレームレートの部分などの安定性にも大きな問題があり、取り巻く様々なファクターが異なるため単純比較は意味をなさないのは承知の上だが、本作よりも規模感の大きなゲームであってもより美麗かつ安定して動作できているタイトルも少なくない事を考えれば最適化が不足している事は否めない。
今後もシリーズとして挑戦を続けていくつもりがあるのであれば最適化がボトルネックとなってくることは想像に難くないため、現行では煩雑な作りをPlayStation5のようなハードスペックで無理矢理動作できている部分にも、将来的には見直しをしていく必要が出てくるハズである。
今までも最適過不足は感じる所ではあったが、今後のシリーズ作品でも野心的な気持ちがあるのであれば、今からノウハウを貯めるか、後で苦労するかの違いしかないため早期にこういった分野にも挑戦して欲しい所である。
錬金術や戦闘後にキャラクターアニメーションが挿入される話を前述しているが、メニュー画面でも装備変更などの各種画面遷移でキャラクターアニメーションが挿入されるようになっている。
これはモダンな演出として感じられる良さがある一方で、本作ではその使い方をここでも間違えているのは非常に残念だ。
近年ではこういったシステム周りでキャラクターアニメーションを挿入してリッチに魅せる試みが増えてきており、本作もその流れに乗ったものである。
しかし、本作が悪手なのは「システムの画面遷移をしている裏でキャラクターが動いている」のではなく、「画面遷移時にキャラクターアニメーションが特定のフレームに到達してからシステム操作ができる」という優先順位が逆転している点である。
そのため、プレイヤーは装備の変更などシステム操作がしたいにも関わらず、キャラクターのアニメーションを最低でも一定時間見ないと操作が行えないという本末転倒な状態になっているのだ。
フィールドを歩くようにアニメーションをさせているケースが多いことから、キーフレームとキーフレームの中間モーションを行ったり来たりすることでキャラクター座標が徐々に狂っていく事を抑止するために特定フレームまで操作を不可にしたのかも知れないが、メニュー画面を表示した時点でプレイヤーが行いたいのは何らかのシステム操作であってキャラクターのアニメーション観賞ではない事を忘れてしまっている。
策士策に溺れるとは正にこのことである。
本作ではフォトモードが用意されているが、その利用可能な範囲は限定的で痒い所に手が届かない。
キャラクターを座標を含めて自由な位置に配置はできる点は良いものの、戦闘中はもちろん、椅子に座るなどの何らかのインタラクションを行っている最中にも使用できないなど制限が多い。
そのため、風景を撮影する分には利用できる機能だといって良いだろう。
サウンド
BGMでは戦闘曲である「紅雨」「翠雨」などが印象的だが、全体的にはオープンワールドの潮流を意識したからかそこまで主張のないBGMが採用されている。
道中ではキャラクターが喋ってくれるため、仲間との旅の雰囲気も足してくれている。
総評
ユミアのアトリエ ~追憶の錬金術士と幻創の地~はシリーズとして珍しいテイストとオープンワールドに挑戦して一定の成功を収めた一作である。
ストーリーはシリアスな設定で構成されながらも仲間とワイワイと進んでいける物語構成はシリーズの良さと新しさを両立させている。
また、ほぼほぼオープンワールドである事から、それを見越して錬金術のシンプルに整理してゲーム全体のまとまりを良くしている。
戦闘に関しては理論上は良くできているが、それを実感できるようなバランスにできていないのが勿体ないものの、総合的には満足できるレベルだと言えるだろう。
しかし、ゲーム全体を通してキャラクターを魅せようとする余りゲームプレイを止めてしまう時間を作ってしまうと言う優先順位を間違えている箇所が多く散見されるのは本末転倒であり勿体ない。
この辺りは「ゲームプレイの中でキャラクターを魅せる」ようにして欲しい限りだ。
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