【レビュー】メダロットサバイバー

最初の一口目は最高に旨い

メダロットサバイバー(以下、メダサバ)はメダロットシリーズの派生作品であり、名前からも理解できる通りVampire Surviversライクなゲームになっている。

メダロットシリーズは好きな作品群でもあり、手軽にプレイできそうであったことから触ってみた次第である。
今回はメダサバのレビューを行う。

 

medarotsha.jp

 

ストーリー

ストーリーはほぼない

メダロットはティンペットと言われるフレームにメダルを組み込むことで動作するロボットのようなもので、それが一般家庭でも広く普及しているような世界観である。

本作のストーリーとしては遺跡で発掘された謎のメダルを研究を手助けするというものになっていはいるものの、物語として読むようなテキストはほとんど存在しない。
そのため、ゲームプレイに非常に短時間でアクセスできるようになっているのが特徴だ。

 

システム

プレイフィールはVampire Survivorsと90%以上同じ

メダサバはVampire Surviversライクなゲームだ。
簡単な説明を記載しておくと、無限に湧いてくる敵を倒す事でドロップする経験値を入手するとレベルアップしていき、レベルアップ時に攻撃手段やパッシブ効果を持つ装備を入手できるほか、獲得済みの装備を強化していく事も可能だ。
更に特定の装備の組み合わせを保有した状態であればバーストという追加強化させる事が可能となり強力な攻撃手段に変化する。
プレイヤーの能動的な行動が更なるパワーアップに繋がり、時間と共に大量にポップするようになる敵を処理していく爽快感が醍醐味となる。
操作する機体によって初期の攻撃手段が異なるが、レベルアップ時に攻撃手段を増やす事も可能なので選んだ機体による格差などはそこまで大きなものではないだろう。

ゲームとしてのバランス面で異なる点としてはHP回復の装備があるのだが、リリース初期の現段階ではほぼ必須級の有効性の高い装備となっている。
特に敵メダロットとして登場するヘルフェニックスが自機よりも速いスピードで自機に向かって四方八方から突撃をしかけてくるステージもあるなど、特に序盤において被弾が避けられないケースが少なくない。
このような火力だけではなく、耐久面の装備も機能するのは本家とは少し異なるバランスだ。

また、大きく異なる点としては完全なウェーブ制であるという点である。
最大3ウェーブまで攻略できるとクリアとなり、各ウェーブは2分/5分/8分の段階で大きなボス敵と一騎打ちの戦闘となり、このボス戦は時間制限が存在しないため倒さなければ次のウェーブに進まない。
ただし、一騎打ちと言う状況である関係上、粘ることさえできれば勝つことは可能であり、そのような意味でも上述のHP回復の装備の有用性が高いものとなっている。
また、一部のボス敵では若干のギミック的な側面もあり対策を把握できていないと対処が難しいような存在もいたりする点は特徴だと言えるだろう。

メダロットを強化してより固い敵が出現するステージを攻略できるようにする

もしも敵が固くなってきてクリアが難しい場合にはメダロットを育てる事が可能だ。
特定のアイテムなどがあればレベルを上げる事ができるほか、レアリティーが変化すればパッシブ効果も増えるため強化に繋がるようになっている。

また、メダロットは6体のチーム制となっている。
リーダーは操作する事になるメダロットで、リーダー以外はステータスを強化したり、レアリティーに応じたパッシブ効果を発揮したりといった枠になる。

間違いなく面白いが独自性と継続性には問題がある

Vampire Surviversライクなゲームであり大幅なシステムの見直しもないため堅実な面白さはあるもののメダロットらしい要素は欠けている。
プレイしていてもプレイアブルな機体の見た目がメダロットであるというだけで、「メダロットのあの要素だ!」というようなファンサービスはほとんど感じない。
例えば、本家メダロットの独特な戦闘の仕組みは「充填と冷却」というアクションゲームでいうところの「前隙と後隙」をコマンド選択式ゲームで表現した点にユニークさがあるのだが、そういった独特な仕組みを本作で取り入れるという事は果たして本当にできなかったのであろうか。

また、サービス型のゲームとして考えるとプレイし続ける訴求力にも欠ける所があり、確かに10~30分の満足度は高いのだが、それを何日もプレイし続けられる動機は思い当たらない。
新しいプレイアブルメダロットの実装も行われていくものの、プレイしていて現状の性能に満足感があり入手しようと言う気持ちはわいてこない。
つまり、それだけでは体験自体にポジティブで継続性のある大きな変化を及ぼす事も難しいように感じる所だ。
例えば、一定時間内のダメージを競うコンテンツあるいは一定時間内の敵撃破数を競うコンテンツを用意して、それに対してそれぞれ有効なメダロットおよびキャラクタービルドの余地がある内容が最低限なければ継続してプレイするモチベーションとしては厳しいものがあるだろう。

課金の他にも動画広告によるマネタイズ

本作はソーシャルゲームに多いガチャなどを採用している。
同じメダロットが排出された場合には重ねる事でレアリティーを上昇させて強化させる事が出来る。

また、映像広告を見る事でガチャに必要な石が貰えたりと言ったマネタイズも多く散見される。
ブランディングとしては問題が発生するところはあるが、背に腹は代えられない事情もあるのだろう。

 

グラフィック

チープではあるがゲームとしては軽快に動作している

ビジュアルとしてはチープな印象だが、そのおかげか敵が大量に湧いても動作は軽快だ。
もちろん、この辺りは使用しているハードスペックにもよるだろうが、Vampire Survivorsフォロワーに相応しい敵の量が実現できているのは評価できるだろう。

 

サウンド

メダロットシリーズのBGMやSEが使用されているのは嬉しいポイントだろう。
ゲームプレイとしてシリーズ作品らしい要素が少ないだけに嬉しいものだと言える。

 

総評

メダロットサバイバーはVampire Survivorsのフォロワーでありすぎる余りに自身のIPとしての価値は薄いタイトルである。

プレイ後最初の30分ほどの面白さは間違いなく存在するものの、それが何日も続くような仕組みは見受けられない。
新しいメダロットが実装されるにしても良くも悪くも初期状態の配布で十分に満足できてしまうレベルであり、サービス型ゲームとしては継続性に大きく欠けている。

また、メダロットだからこその要素もほとんど存在しない。
見た目がメダロットになっただけであり、本作の独自性に関しても薄いのは勿体ない。

【レビュー】ガンダムブレイカー4

俺ガンプラを組み上げろ!

ガンダムブレイカー4はガンプラをベースとして自由にカスタムして楽しむガンダムブレイカーシリーズのナンバリングタイトルだ。
コンソール向けの前作に当たるNew ガンダムブレイカーでは設計の意図こそ理解できるものの、根本として期待されている軸から逸脱したシステムになっていた事から不評を買っていた経緯がある。
そのため状況によってはシリーズ自体の存亡の危機でもあったが、満を持しての背水の陣にも近い最新作としてリリースされた。

筆者自身はガンダムブレイカーシリーズは本作が初めてのプレイとなるがレビューを書いていきたい。

 

ガンダムブレイカー4 -Switch

ガンダムブレイカー4 -Switch

  • 発売日:2024/8/29
  • メディア:Video Game
ガンダムブレイカー4 -PS5

ガンダムブレイカー4 -PS5

  • 発売日:2024/8/29
  • メディア:Video Game
ガンダムブレイカー4 -PS4

ガンダムブレイカー4 -PS4

  • 発売日:2024/8/29
  • メディア:Video Game

 

ストーリー

ガンプラを題材とした近未来

ガンプラをネットワーク上のアバターとして活用・遊ぶことのできるガンプラバトルシミュレータが人気を博している近未来が舞台となる。
世界観としてはMMOやVRChatのような空間でアバターをガンプラとして、更にそれを用いてアセンブリやバトルを楽しむことができるような世界になっている。

プレイヤーはその世界でガンプラ仲間であるタオやリンと出会い、一緒にガンプラのマイスターを目指すのだが、その中で事件に巻き込まれていく事になる。
内容としては大まかにガンプラを通じて自分の楽しさ、そして仲間と一緒に困難に立ち向かって絆を深めていくようなものである。
とは言え、繰り広げられる物語もテンプレート的なものであり余り深い内容を期待するべきものではない。
幸いなことに本作はゲームプレイがメインコンテンツである事から、メインターゲット層には余りデメリットにはならないだろう。

登場キャラクターの中には前作から引き続き登場している人物も存在する。
過去作を知っていなければわからないという事はないが、過去作をプレイしていれば懐かしい顔ぶれに嬉しさもあるかも知れない。
なお、既にサービス終了していたガンダムブレイカーモバイルで登場したキャラクターも登場するため、そちらをプレイしていた人にとっても嬉しさがあるかも知れない。

 

システム

ここからゲームプレイに関わるシステム面に関する内容を記載する。

まず、本作では収録機体数は主役級機体を中心に250機体以上と数多く取り揃えてある。
もちろん、ガンダムシリーズに詳しければ詳しいほど「あの機体があればなぁ…」と思ってしまう事は避けられない(特に量産機など)。
しかし、ラインナップ自体は非常に頑張りが感じられるため満足感はあるハズだ。

 

アセンブリ

かなり自由度の上がったアセンブリ

機体を自分好みに様々にカスタムして組み上げられる本作のメインコンテンツだ。
アセンブリで組み上げた機体をバトルで使用でき、左右の腕に装備するビームライフルやヒートホークのような武器は通常攻撃時に使用可能で、それ以外のバックパック等に装備して使用する武器はリキャストが必要となるスキルのようなオプション攻撃という枠組みとなる仕組みだ。
二刀流装備も可能になっており、例えば両手にビームライフルやビームサーベルを装備する事で攻撃でも二挺・二刀流による攻撃が可能となる。
もちろん、左右で異なる武器にする事も可能であるため、自分好みの装備で組み上げやすくなっている。

機体を組み上げるためのカテゴリーは「頭」「胴体」「右腕」「左腕」「脚部」「バックパック」「右腕射撃武器」「左腕射撃武器」「右腕近接武器」「左腕近接武器」「盾」「オプションパーツ(正確にはビルダーズパーツという名称)」となっている。
プレイヤーはこれらを部位毎に好きな機体のパーツを自由に組み合わせて組み立てる事が可能だ。
組み立てる際には部位によってサイズや位置を調整する事も出来るため、自由度の高いアセンブリが実現しやすいのもこの手のゲームとしては満足度が高いポイントだ。

更に腕部や胴体とは関係のない独自のオプションパーツを最大8つ追加装備させる事が出来る。
オプションパーツのイメージとしてはチョバムアーマーやグレネード、ファンネルラック等の事でコチラも種類が豊富に取り揃えられている。
このオプションパーツは位置やサイズの調整もある程度自在にできるのだが、左右対称に設置させる事もできるため、両肩に装備させたいなどの場合に非常に便利である。
これによって自分好みの機体のビジュアルにする事はもちろん、何らかの再現機体を作る際にも大いに役立つ非常に嬉しい仕組みである。

非常に多くの要素を内包して自分好みのアセンブリが実現できるが、もっと欲を言って良いのであればいくらでも出てくる部分はある。
例えば、サイズ調整1つ取ってみても本作のサイズ変更は縦横幅(XYZ)を全て一括で拡縮するような仕組みなのだが、X軸方向にだけ拡縮したいというケースも存在するためそういった事が出来るようになると更に嬉しい。

オプションパーツにしても個性的な機体を組み上げる事に大きく貢献しているため嬉しい要素なのだが最大で8つまでというのは少ない。
筆者自身もいわゆる再現機体を作ってみようかとも思ったのだが、オプションパーツの上限が少ないためシンプルなデザインの機体であればともかく、複雑なデザインの機体はそもそもがガンダムシリーズの機体と近似していなくては作る事が難しい。
現状の上限数はゲームとしての品質を担保するためのものであるとは承知しているが、将来的にはもっと最適化を進めるなどして上限数が飛躍的に上がる事に期待したい。

また、オプションパーツはファンネルラックなどを代表に攻撃手段になるようなものも存在しているのだが、チョバムアーマーなど見た目にしか影響がないものが存在しているのも少し勿体ない。
せっかくチョバムアーマーならば機体の耐久性能が向上するなどの差異が発生して欲しい所だ。
そういった機能面の強化も是非とも行って頂きたいところだ。

これ以外にも「こうだったら良いな」という願望はいくらでもあるのだが、これらはあくまでも要望であり、これらが無い事によって本作の体験が大きく損なわれているという事ではないが是非とも実現して欲しいものばかりだ。

ユーザーフレンドリーだが、説明が不足しすぎている要素も

これらのパーツ類はバトルにて敵からドロップしたりゲーム内のショップから購入する事が可能で目当てのパーツを入手することのハードルは非常に低い。
普通にプレイしていれば全ての機体がアンロックされるハズなので、好みのアセンブリができないフラストレーションは一切ないバランスになっている。

また、パーツにはアビリティーやレアリティーがランダムで設定されている。
アビリティーは「バズーカの攻撃力上昇」などのパッシブスキルのようなものとなっており、組み上げた機体をよりこだわって強く使うために必要な機能となっている。
レアリティーはそのアビリティーの装備可能上限数に影響するものだ。
これだけ聴くとベストなパーツを入手するまでにひたすらハクスラ的なゲームをし続けるように思えるが、これを大きく緩和してくれる「合成」という機能も存在する。
合成ではパーツを消費して、消費したパーツに付与されていたアビリティーを継承する事ができるシステムである。
これによって最適なアビリティー構成のパーツ作成を容易にしてくれている。
また、レアリティに関しても合成によって低レアから高レアへと上昇させられるため、パーツ自体は「入手さえすれば御の字」という非常にユーザーフレンドリーな仕様でまとめあげられている。
本作はあくまでも自分好みの機体を組み上げる事がメインコンテンツでもあるため、そこに水を差さないように配慮がしっかりとされている印象だ。
ただし、それは裏を返せばエンドコンテンツとして楽しむような要素はやや希薄となっている。

更に同一のアビリティーを持ったパーツを合成素材として活用する事でアビリティー自体の強化も行える。
大量に確保できるパーツの中から強化したいアビリティーが設定されているパーツを探し当てるのは非常に骨の折れる作業だったが、アップデートによって特定のアビリティーの検索性が上がったため目当てのアビリティーの強化がいくらか行いやすくなっている。
正直なところリリース当初から実装されておくべき内容ではあるのだがなんにせよ嬉しい対応だ。

アビリティー周りで困った事があるとすると「アビリティーの有効範囲がわかりにくい」という点だろう。
例えば、射撃武器1つ取っても汎用的なものから専門的なものまでアビリティの効能が細分化されている。
その中には「自動射撃系攻撃強化」「固有系攻撃強化」のようなスキルがあるのだが、具体的にどの武器・攻撃を対象としたアビリティーなのかが非常にわかりにくく、イメージもしにくい。
特に前者はビットやファンネルかとも考えられるが、そちらは「ファンネル系攻撃強化」が存在するため余計によくわからない。
こういったアビリティー効果はTipsのような説明もないため有効性の判断に困ってしまう。
このような適用範囲が良くわからないアビリティーがいくらか存在しており、有志による地道な検証によってユーザー間で理解が進んでいると言うユーザーに甘えた作りなのだ。
更に根本的に各種パーツがそれぞれどのようなカテゴライズがされているのかも明示されていないため、物理兵器なのかビーム兵器なのか、単発攻撃扱いなのか連続攻撃扱いなのか、何もかもが不明である。
実際には設定されているであろう色々な要素がマスクデータ状態になっており、コチラもまたユーザー側での検証が必要になっている。
この辺りはもっと伝わりやすいUI表現か最低でも効果のイメージが湧く具体的な説明文などを取り入れて欲しいところだ。

もちろんカラーリングもこだわれる

組み合えた機体は当然だがペイントも様々に可能だ。
カラーリング自体を変更する事はもちろん、デカールを設定したり、ウェザリングによる汚しで歴戦感を醸し出したりとこだわれる。
また、カラーリングも部位を複数選択して左右対称なカラーリングなども行いやすいほか、カラーリングは面倒だが統一感のあるカッコいい配色をしたいという人向けなプリセットによる配色も用意されている。
これによって例えばサザビーの配色にする事が簡単にできるなど便利かつ手軽にカッコよく全体をまとめる事ができるのでカラーリングセンスに自信がない人でも満足しやすい。

 

バトル

簡素なものだが自身が組み上げた機体が動かせるのは嬉しい

本作はバトルで敵機を倒し、倒した敵からドロップしたパーツで機体を強化するハクスラ的なゲームプレイとなっている。
当然ではあるがアセンブリした装備に応じた行動が可能となるので、自分好みに組み上げた機体が動いている所を観るのが本作において非常に楽しい瞬間の1つだ。

共通システムとしてはステップやジャンプ等のほか、コンボシステムが用意されている。
コンボシステムには敵機に攻撃を当て続ける事で増えていく「ヒットコンボ」と敵機を撃墜する事で増える「ブレイクコンボ」がある。
これらが加算されていくと、ダメージボーナスが入ったり、敵がアイテムをドロップする確率が上昇したりするため、これらを稼いでいき、また途切れさせないようにする事も大切となる。
対して防御手段としてはステップやシールドなどがあるものの敵の攻撃を捌く必要性がないため余り機能していない。
敵の攻撃に対してプレイヤー側が対応すると言う受動的な要素がないため、難易度も低くなっており「アセンブリがしたいのにゲームを進められない」といった事態にはそうそうならないだろう。

全体的にはゲームプレイ部分は大雑把かつ単調な作りとなっており、攻撃にしてもモーションにしても駆け引きは余り機能していない。
幸いにも手元は忙しいためつまらないとは感じにくいだろうが、立ち回りを考える必要性が薄く単調であるため飽きはすぐに来てしまうだろう。
このゲームプレイ部分単体で楽しいというよりは、自分好みに組み上げた機体を操作する事が楽しく、また動いて活躍している所を観るのが楽しいと言う表現が正しいだろう。

 

グラフィック

ガンプラらしいジオラマなどのフォトモードが嬉しい

本作のビジュアルに関しては最低限の水準以上のレベルには達している印象だ。
ゲームプレイ部分とも重なるが本作は「ガンプラである」という免罪符のためか少々作りが荒くても許容しやすい設定かも知れない。
これがもっとリアルロボット系をイメージした硬派な作品として売り出していれば、ストーリーにしろゲームプレイにしろビジュアルにしろ物足りなさに思えたかもしれないが、幸いにして本作はホビーである「ガンプラ」という後ろ盾があり、そのおかげで少々荒いディティールでも「まぁこんなもんか」とどこか納得させてくれる魔法になっている。

もしも見た目に関わる部分でコレがあればと感じるものがあるとすれば、モーションにシリーズ毎のプリセットがあると嬉しいだろう。
イメージとしては各攻撃モーションを初代ガンダムライク、ガンダムSEEDライクなど、各シリーズ作品をモチーフとした攻撃モーションのプリセットが用意され、プレイヤーがアセンブリ時にそのモーションも選択する事ができるといったものだ。
コレがあれば組み上げた機体を動かす楽しさにより繋がるのではないだろうか。

痒い所に手が届かないが作り上げるのが楽しいジオラマ

組み上げた機体でポージングを決めて写真を撮ったり、ジオラマを作ったりする事が出来るのも本作をプレイしていて最も楽しい瞬間でもある。

ジオラマは当然だが配置上限が設定されているので、その範囲内でやり繰りする必要がある。
複数機体を自由な位置に配置して、プリセットされたポージングを駆使して動きを表現して、ジオラマらしいエフェクトパーツなども駆使しながら作っていく。

ジオラマなどで要望があるとすればポージング関連だろう。
使用できるものはどうしてもプリセットされたものであり、「ここではこういうポージングで攻撃してる感じ、被弾している感じを出したいのになぁ…」と痒い所に手が届かない事が少なくない。
操作しやすい仕組みを作る大変さもあるだろうし、公序良俗的な意味でも問題が発生する可能性はあるのだが、可能な限り自由なポージングができるようになると嬉しい所だ。

 

サウンド

本作はあくまでもガンプラがベースという事もあり、ガンダムシリーズの楽曲が使用されているという事ではない。
有料DLCという形でも良いので原作BGMが流せると嬉しかった。

 

総評

ガンダムブレイカー4は機体カスタマイズに特化した作品だ。

自分好みに機体を組み上げていき、それを操作できるという点において最も楽しさがあると言って良いだろう。
また、ポーズを設定して写真を撮ったり、ジオラマを作ったりと言った題材でもあるガンプラらしい鑑賞要素も用意されている。
兎にも角にも自分の理想の機体を組み上げるという事に主軸を置いてコンテンツが作られており、そこに興味があると言う人には是非ともオススメしたいものになっている。

ただし、ハクスラのARPGとしては単調なためゲームプレイ部分だけで面白さが成立しているとは言い難い。
あくまでも俺ガンプラを作る副産物に過ぎないものであり、作りたいものを作り終えた後まで楽しめる要素は少ないだろう。

 

外部記事

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【レビュー】FANTASIAN Neo Dimension

竜頭蛇尾

FANTASIAN Neo Dimension(以下、FANTSIAN)はファイナルファンタジーシリーズの生みの親として知られる坂口博信氏が率いるミストウォーカーの作品だ。
本作は元々Apple Arcadeにて配信され、前編が配信された後にアップデートにより後編が配信されるという形態でリリースされている。
そしてコンソール向けに移植された本作は坂口氏とFF14プロデューサー吉田氏の雑談の中でスクウェア・エニックスがパブリッシングを行うような経緯となったようである。

筆者は元々が敬虔なスクウェア教徒であった時期があり、そうであれば坂口氏の率いるミストウォーカーの動向を気に掛けるのも必然だ。
Apple Arcadeにて配信されたFANTASIANに関しても非常に気にはなっていたものの、それだけのために加入するのに気が引けていた。
そんな中でコンソール向けに本作がリリースされると知り非常に嬉しい気持ちになった事を覚えている。

今回はFANTASIAN Neo Dimensionのレビューを行う。

 

FANTASIAN Neo Dimension -Switch

FANTASIAN Neo Dimension -Switch

  • 発売日:2024/12/5
  • メディア:Video Game
FANTASIAN Neo Dimension -PS5

FANTASIAN Neo Dimension -PS5

  • 発売日:2024/12/5
  • メディア:Video Game

 

ストーリー

斜に構えるような事のない真っすぐな内容

舞台となるのは邪神によって生み出されたと噂される「死械球」という機械によって人々の精神が吸い尽くされ、それを糧に死械球が増殖し世界各地を侵食している世界である。
主人公レオアは何らか事件を引き起こして逃走していたが、逃走中の爆発により記憶喪失の状態となってしまった。
記憶の手掛かりを追いながら、邪神と死械球の謎を解決していく物語となっている。
まだ世界について何も知らないプレイヤーとキーパーソンではあるが重要な情報が欠落して徐々に思い出していくという形式にする事で、物語的な役割を持ちつつもプレイヤーと足並みを揃えて物語が進行できるように作られている。

世界設定は機械文明と魔法であり、JRPGに採用例の多いファンタジーSF的なものとなっている。
キャラクターの個性は良いバランスで誇張されており、斜に構えたりせずに物語に対して真っすぐに向き合いながら進行するためクラシックな良さが感じられる。
また、邪神と言われている存在も必ずしもそのような存在とは言い難いのではと思えてくるなど物語には捻じれがしっかりと用意されており王道な面白さは一定あるものとなっている。

本作の物語テーマは坂口氏の作品に多い「秩序と混沌」である。
特に本作においては「秩序と混沌の均衡と調和」こそが大切だと説いているようだ。
これは思想が両極化する傾向にある2020年代の現代においては身近なテーゼだと言えるだろう。

コンソールゲームのJRPGとしては珍しい表現

主人公を含むキャラクターの過去回想はテキストベースの紙芝居となっている。
ナレーションによる語りやキャラクターのモノローグなどで構成されており、ビジュアルノベル等のような雰囲気になっている。
JRPGのストーリーテリングとしては少し異質だが、これはApple Arcadeというスマホを視野に入れた環境であった事も影響しているだろう。

 

システム

ランダムエンカウントの欠点を補うデザイン

FANTASIANの戦闘はランダムエンカウント方式を採用している。
ランダムエンカウントと言えばユーザーがペーシングできない事から近年では嫌厭されがちなスタイルである。
しかし、本作では「ディメンジョン」というシステムによってそのネガティブな側面を低減する事に成功している。
ディメンジョンはランダムエンカウントした敵との実際の戦闘を先延ばしさせて、任意のタイミングでまとめて戦闘するというシステムだ。
30体以上の敵エネミーをストック可能で、Wave形式ながらそれらと1度の戦闘で戦うことが可能となっている。
ただし、ストック上限まで到達してしまうと強制的に戦闘となってしまうため、ストックが増えてきた際には意識しながらプレイを継続すると良いだろう。

従来のランダムエンカウントでは戦闘の発生をプレイヤーが全くコントロールできない事から、探索などの戦闘以外の目的に重きを置いてプレイしようとしている際に水を差す形となりフラストレーションに繋がりやすい。
しかし、戦闘をある程度プレイヤーの任意のタイミングにズラせる事でペーシングを可能とし、戦闘の煩わしさと頻度を抑える事に成功している。
なお、この機能は任意にOFFにする事も可能だが、能動的にOFFにする意義は余りないだろう。

ディメンジョンで集めた敵を一気に片付ける合理的デザイン

ディメンジョンで敵と一斉に戦うのが基本となるのだが、実際に行われる戦闘はそれを考慮した合理的なデザインになっているのも見事だ。

戦闘では表示される攻撃範囲の軌道を移動・変化させたり、円形の攻撃範囲を駆使したり、複数の敵に対して効率的なダメージを与えていくようにデザインされている。
そのため、前述したディメンジョンによって集めた敵を攻撃範囲を工夫して一気に倒すように推奨しており、ゲーム全体が「ストレスを蓄積して一気に開放する」というカタルシスを提供するデザインになっている。

ディメンジョンによって最大30体以上もの敵と戦うため戦闘が不利にならないか心配するかも知れない。
しかし、ディメンジョンによって蓄積された敵と戦う場合には戦闘フィールドにボーナスが配置されるため、敵を倒すついでにボーナスアイテムも回収できるように攻撃範囲を調整すれば何らかのバフなどが手に入る。
特に直後に再行動が行えるようなものもあるので、相手にターンを明け渡さずに攻撃し続けるような戦い方も無理ではない。

ここまで説明した軌道変化や範囲攻撃は主にザコ敵などの通常戦闘だが、ボス戦では軌道変化を用いて正面を迂回して背面を優先的に狙うなどのギミックとして用いられる。
強力な攻撃をしてくる、あるいはそれが予想される場合には真っ先にそちらを対処するために活用できるように攻略がデザインされているケースがある。

物語後半にはシステムが全く活かされない初見殺しゲームになる

ディメンジョンと軌道変化・範囲攻撃という構造はシナジーのある内容になっているが、ではそれがゲームとして渾然一体となっているかというと大きな疑問だ。

特に物語が進んでいくとボス敵がどんどん初見殺し化してくるのはプレイを続けていって強いフラストレーションとなるだろう。
軌道変化などを活用するギミックはほとんど形骸化していき、特定の状態異常対策あるいは状態異常付与などのドレスコードに通過できないとまともに太刀打ちができないなど、ギミックが前提となっているボスが全てではないにしてもいくらか散見される。
これで問題なのは戦闘が始まってからでは対策の方法がない理不尽な点である。
もちろん、この初見殺し要素は事前にそれが匂わされるような情報も用意されていないので、最初の戦闘ではいわゆる「捨てゲー」で挑むのが前提である。
また対策として必要となる装備やスキルは物語を進めていけば順当に拾えるという事でもなく、装備類であれば店売りではなく探索やサブクエスト消化が必須だったり、特定のスキルが必要であればそのパークを獲得しておく必要がある(パークの振り直しは可能)。
つまり、ケースによってはそもそも攻略に必要な手荷物を所持できていない可能性が往々にしてあり得る構造であるにも関わらず対策必須の初見殺しをしてくるのである。
その上、戦闘に負けたとしても装備を付け替えて再戦が行えなず、直前のチェックポイントまで戻らないと装備が変更できないというゲーム自体の構造を理解した配慮も不足している。
そのため「仕方がない再戦しよう」という気持ちもわいてこないのである。
ファミコン時代にはアーケード文化が根強かった事やプレイ時間を稼ぐことが難しい事からこのような初見殺しや即死技などの理不尽な要素で上げ底をしていた事もあるが現代でソレを行う必然性は限りなく薄い。

更にフラストレーションに拍車をかけるのは敵の耐久力の高さだ。
冗談に思われるかも知れないが終盤頃の敵は普通にやっても30~60分はかかる程にダメージ設定に対してのHPが高い。
少々ネタバレとなってしまうがラスボスに至っては連戦にもなるため素直に言って面倒くさい。
ザコ敵も固めになるためディメンジョンでストックさせたエンカウントの一括戦闘も長時間におよび、ザコ敵処理も物語が進行してくると面倒になってきてしまう。

更に更に言ってしまえばディメンジョンと言うシステムが利用不可となるシチュエーションが何度も登場するのもフラストレーションの加速を促している。
確かにシステムメタ的なシチュエーションを用意する事は珍しいものではなく、それの全てが悪いとは思わないが、それが何度も発生してしまうのは問題だ。
利用不可となる理由は進めていれば物語的な都合が優先されている事がわかるのだが、それによってゲームプレイに悪影響を及ぼすのであればもっともらしい理由をつけて終始ディメンジョンという本作を支えるフレームワーク的なシステムを活用できるようにする事をまずは検討するべきである。

そもそもとして軌道変化を応用して攻略をさせようという工夫も感じられないにも関わらず、このような初見殺しな上に時間もかかる戦闘になっているのも解せない。
攻撃の範囲や軌道変化を行って攻略するのは独自の楽しさがあるものの、そもそもその攻撃範囲パターンは大まかに3種類だけであり余りにも少ない。
中には扇状などの一般にも使われる事が多いような攻撃範囲なども存在していないし、それ以外でも敵に当たると反射するなどの考えられる軌道変化はそれなりに思いついたハズである。
確かにそういった軌道変化を駆使して攻略する戦闘をデザインするアイデアを考え出すのは大変だろう。
しかし、独自の面白さを深堀していくためにも、後半頃には複雑な軌道の攻撃が行えるようになり、それを駆使した応用的攻略を求めるゲームであるべきだったように感じられる。

本作は物語が進めば進む程に独自色が強くなるのではなく、どんどん個性が薄れていくゲームとなってしまっているのは残念だ。

 

グラフィック

ジオラマをベースとした個性的なフィールド

ジオラマを背景として使用して、3Dモデルのキャラクターをその上に乗せると言う非常にアートな側面の感じられる構成だ。
ジオラマという物理媒体をベースとしているため作成の手間も凄いのだが、驚くべきはかなりの量のジオラマを作っていると言う点である。
一部には3Dフィールドも存在するが、多くのフィールドや街がジオラマで作成されており、なによりもメインストーリーには直接関係のない民家の中も作られていたりと驚異の熱量である。
かつて初代PSの時代ではプリレンダ3Dの背景とリアルタイム3Dのキャラクターという組み合わせが様々な環境的問題から採用される事が多かったが、ある意味ではそのルネサンス的な位置付けであるとも言えるのだろう。

このジオラマベースのフィールドにおいて視覚的に気になる点あるとすると構造上ある程度は仕方のないものなのだが、ジオラマを取り込んでいる事から背景のレイヤーが上手く切り抜き切れておらず、背景の背面に3Dモデルが表示されるべきところを、前面に表示されてしまうなどの場所が散見される事だろう。
これはより大きな画面で楽しむケースが多いコンソール版においては顕著に気が付きやすく、体験を大きく損ねるものではないが少し残念には感じてしまうだろう。

また、ゲームプレイとして最も困るのはジオラマである事からインタラクト可能なものが把握しにくい点だ。
例えばベッドは背景なのか、実際に活用可能なものとして機能しているのかが視認しただけでは判断するのが困難である。
インタラクト可能なものも、そうでないものも、視覚的な情報量が同一であり「インタラクトできそう」「インタラクトは無理そう」とパッと見での判断が難しいのだ。
ジオラマ作成時にインタラクト可能なオブジェクトである事を想定して情報量に差を付けたり、あるいは最低限としてゲーム内に取り込んだ際にインタラクト可能なオブジェクトには何らかのアイコンなどを表示するなどの工夫が欲しい所だった。

 

サウンド

本作のBGMは植松伸夫氏が手掛けており、またこれがゲーム内の全ての楽曲を手掛ける最後の作品になるであろう事にも言及した事で話題になった事もある。
筆者の中で印象に残ったBGMとしては、少し物悲しいノスタルジーさのあるワールドマップBGM「探索」、数多く聞くため耳に馴染みやすい通常戦闘BGM「戦闘」などだろう。

コンソール向けに移植された本作では新たにボイスが収録されている。
筆者はコンソール版が初めてであるため違和感などは感じる事はないが、スマホ版から遊んでいるユーザーにとってもそうであるのかは判断し難い。
とはいえ、ボイスがあることでよりモダンな作品には近付いていると言え、物語体験の楽しみやすさの敷居を下げる事には成功しているだろう。

 

総評

FANTASIAN NEO DIMENSIONは独特で魅力あるシステムを採用しながらも後半には自らそれを破棄してしまうという竜頭蛇尾のような作品だ。

中盤頃までは本作固有のシステムを活用するようになっており楽しめるものの、終盤になるにつれてこれらの独自システムがほとんど活かされなくなっていくため、物語が進めば進む程にゲームとしての独自性も薄れていってしまうのは非常に残念だ。
特に中盤以降のボス敵では手荷物検査による初見殺しが数多く散見され「どうしてこうなった…」と感じずにはいられない。
序盤と終盤ではまるで設計思想が異なっており、特に終盤頃にはまるでファミコン時代のような難易度・ボリューム作りへと退化してしまっておりゲーム作りに迷いがあったのではと思えてしまう。

 

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【レビュー】ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…(HD-2D)

そして伝説がはじまった…

ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…(HD-2D)(以下、ドラクエ3)はドラゴンクエストシリーズのHD-2D企画の最初の1作目だ。
オリジナルはファミリーコンピュータにて1988年に発売され、社会現象にまでなった絶大な人気から数多くのリメイクや移植がされており、ドラゴンクエストシリーズと言えばの筆頭として名前が挙がるレベルのタイトルだ。

筆者はと言うと後追いではあるもののプレイはしていたのだが、当時はファイナルファンタジーの方が好みであったため人気である事は認識していたものの正直に言ってピンと来ていなかった。
初めてハマったと言えるドラクエにしてもドラゴンクエスト モンスターズ テリーのワンダーランドからでありシリーズからすると傍流だ。
配信者がプレイしている所は観る事はあるものの、筆者自身がプレイしたのは小さい頃であるため半分初見にも近い状態である事は留意してレビューは観て頂きたい。

 

ドラゴンクエストIII そして伝説へ…- Switch

ドラゴンクエストIII そして伝説へ…- Switch

  • 発売日:2024/11/14
  • メディア:Video Game
ドラゴンクエストIII そして伝説へ…- PS5

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  • 発売日:2024/11/14
  • メディア:Video Game

 

ストーリー

父の足跡を追う冒険

父オルテガが戦いの末に亡くなったと言い、主人公はその後を継いで魔王バラモスとの戦いの冒険へと旅立つ事になるのが冒頭である。
主人公は各国を巡りバラモス討伐のために転々とするが、各国の王を筆頭とする名士から頼みごとをされながら強くなっていく。
ドラクエ3の世界地図は現実世界をモチーフとなっており、エジプトのある場所では砂漠地帯とピラミッドがあるなど世界各地の疑似的な冒険にもなっているのが印象的である。

中盤になると一気に行動可能範囲が広くなるが、広くなりすぎて進め方がわかりにくくなってしまう。
進めにくい理由としては色々な場所に行ける割には「A地点に行くために先にB地点に行く必要がある」ような実質的にリニアに近い作りになってしまっているためであり、どこへ行っても進むようになっていればまだ良かったかも知れない。
リメイク版である本作ではクエストマーカーによって次に行くべき場所がマップ上で示されはするのだが、それでも詳しい順序まではわからないためある程度は手探りにはなってしまう。

ドラクエ3の特徴としてはより原典であるTRPG的な文脈に近い作風になっている点だろう。
シリーズの多くは予め決められた主人公や仲間達と冒険をするようになっているが、本作では仲間を自身で作って一緒に旅をしていく。
また、質の高いリメイクとして有名なSFC版から導入された「性格」によってよりプレイヤーの特徴を投影しやすいものとなっている点においてもそういった側面だと言えるだろう。

リメイクである本作はドラゴンクエスト11を踏襲したシーンから始まったり、容量不足ゆえに淡白で描写不足だった会話にも追加セリフで補われたりするなど細かな部分の描写の補完が増えている。
中でも父オルテガに関しての描写が大幅な強化がされている。
外から垣間見える偉大な戦士としてではなく、不器用な父としての側面は家庭ではなく仕事中心であった父親像が描かれているのだ。
物語全体としても純粋な主人公達の冒険と言うよりも父の足跡を追うような内容となっている。
少し古風な描き方ではあるが、この不器用な男性像に対して大人になって改めてプレイして共感する人も多いのかも知れない。
更に本作は後続するドラゴンクエストⅠ&ⅡのHD-2Dに続くことが前提の作りとなっている事から、それを示唆する会話なども追加されている。

リメイクに当たり追加された機能「おもいで」という要素も記載したい。
こちらはNPCとの会話自体を任意に記録できる機能となっている。
この時期の作品はNPCとの会話から物語進行や隠し要素に関してのヒントを聴くことが攻略へと繋がる手段であったが、色々なNPCとの会話を覚えきるのは難しい。
もちろんNPCから得た情報を全てゲームのマップ上に反映させられればモダンで便利ではあるのだが、それでは本作の発売された当時の遊びの意図と変化してしまう。
この”おもいで”という機能ではあえて便利にし過ぎずに、NPCとの会話を覚えられていつでも読み返せるようにする事で一定の利便性と一定の能動的な探索を確保した仕組みになっているのは良い折衷案だろう。

Ⅲ本来の驚きが享受する事が難しい

古い作品であるため既知の方も多いかも知れないのだが、ここでは物語的なネタバレとなる内容を記載する。
日本ゲーム史の古典JPRGとしても有名であるため、どれほど現存するのかわからないが内容を知りたくないという方は次の画像の所まで読み飛ばす事をオススメする。

ドラクエ3は前半戦ではバラモス討伐を目的として行動するが、後半戦では真の黒幕ゾーマが登場する事によってプレイヤーに驚きを与えるような構成になっている。
更に後半戦の舞台はドラゴンクエストⅠ・Ⅱで登場したアレフガルドへと移り変わり、物語的な内容もドラゴンクエストⅠをなぞるような冒険になっているため、ドラゴンクエストプレイヤーを感動させたことは想像に難くない。

つまり、ドラゴンクエストⅢは「ドラゴンクエストⅠ・Ⅱという文脈がありき」の驚きだという事である。
ドラゴンクエストⅠ・Ⅱのような当初の大目標を達成する事でクリアとなる”お約束”を破った事が当時としては大胆な構成であり、更にはドラゴンクエストⅠ・Ⅱの舞台であるアレフガルドという大地に降り立ち「実は物語が繋がっていた」「どうやらⅠの過去のようだ」といった驚きと喜びの物語になっていたのだ。

しかし、本リメイクは時系列順となるⅢからリリースされているため、初見プレイヤーにはそういった文脈が適用し難い。
エンディングにて示される「そして伝説がはじまった」という文言にしても、完全初見でロト3部作を本作からプレイしている人にとっては意味不明である。
時間軸としてドラクエⅢよりも未来であるⅠ・Ⅱをプレイ済みであるから「伝説が始まった」という文言が成立するのであって、未プレイユーザーからすれば「これから伝説が始まる」という状態であるため単語選びとしては適切ではない事になってしまうのだ。
それどころか今後に発売されるⅠ&Ⅱのリメイクにしても不安である。
何故ならここで述べている通りドラクエ3自体がⅠ&Ⅱをプレイしているユーザーに驚いて貰える作りにしているため、逆説的にⅠ&Ⅱは本作よりも驚きが少ない構成という事でもあるためだ。
それ故に消化不良に感じる作りにならないか気にかかるところだが、本作の評価自体とは直接関わらないためここでは考慮するべき内容ではないだろう。

これは本当に必要だったのか

本作では性別の選択が「ルックスA/B」という形に変化した事で、ジェンダー配慮を行った点が賛否を含めた議論を呼んだことも記憶にあるかも知れない。
しかし、実際にゲームをプレイすれば冒頭の「ルックスA/B」が変化したのみであり、NPCに話しかければ「男性/女性」として扱われていたり、装備にしても男性専用・女性専用になっていたりと対応が徹底しきれていない。
この程度の変化であれば「ルックスA/B」というごく表面的な対応も本当に必要だったのかも疑わしい限りである。
なぜ内容自体には手を入れず表面的な変化だけでOKとGOが出たのか、そしてジェンダー問題の本質とはその程度の考えで良いのだろうか。
ジェンダー対応に対しての是非はともかく、その対応内容は首をかしげるばかりである。

 

システム

お馴染みのターン制コマンド選択式バトル

ドラクエ3の戦闘はランダムエンカウント型のターン制コマンド選択式バトルだ。
基本的にレベルを上げて強力な攻撃手段で戦うという現代からすれば非常にプリミティブなものであり、物語に付随した冒険のフレーバーとしての側面が強い。
つまりは戦闘単品に駆け引きと言った面白さを生み出す要素は余りないため飽きは早めに到来してしまう事になる。
ただし、容量の少ない時代でもあったためクリアまでの時間は20~30時間程度である事から飽き切ってしまう前にはゴールできるボリュームである事が幸いだと言って良いだろう。
難易度にしてもパーティー構成によっても異なるところだが、筆者がプレイした限りでは全体を通して低い印象だ。
基本的にはメンバーに命令して行動させる必要があるようなケースは数える程度であり「ガンガンいこうぜ」「いのちだいじに」といった行動傾向だけを決めるオートに近い形での戦闘で事足りる。
ただし、オート時にはアイテムの使用可否と言ったモダンな設定項目がないため、キャラクターの持ち物は注意しておいた方が良いだろう。
なお、難易度設定で最も低い難易度では倒されない状態になり、実質的に無敵になるためストーリーだけを体験したいような人向けの要素も用意されている。

戦闘においてもいくらかの変更がなされているものの、全体的にバランス調整が甘く感じられてしまうのは気になるところだ。
確かに原作は古い作品であるためバランス面において問題があるケースはあるだろう。
そこに手を入れたにも関わらずバランスが悪いのは疑問である。
特に本作のようなターン制バトルは再現性が非常に高いため、バランスの良し悪しは比較的簡単に把握できるジャンルでもある。
それが野放しになっているのはどういった開発状況なのか疑問だ。
以下にいくらかの具体例を記載する。

まず本作では敵が連続攻撃を行う事が多くなっている。
これにより単純に被ダメージなどが上がったり、行動不能系の状態異常を扱う敵の厄介さが上昇したりしているが、それ以上に「デバフ効果がすぐに効果が切れてしまう」のが調整不足感を強く感じてしまうポイントだ。
これは恐らく解除までの最短経過数がターンではなく、行動回数をベースに計算されているためではないかと思われる。
そのため、例えばルカニやマホトーンなどの効果が次のターンには解除されてしまう事が少なくないのだ。
もちろん、それに見合うだけのデバフ効果量なのであればいいのだが当然ながらそのような事もなく、特にマホトーンのような呪文は必中ではなく何度かに一度だけ当てられるような呪文である。
数ターンに一度命中したのに1ターンで解除される…デバフを行った直後に解除されてしまうようでは余りにも効率が悪い。
これではとてもじゃないがデバフを使う気持ちになれないのが道理だろう。

全体を通して敵との純粋な戦闘よりも確率即死呪文を連発されるだけの方が苦戦するような運ゲー的な戦闘が最もプレイしていて不快感が強い。
対策装備にしても即死確率を低減させるだけで根本の対策とはなり難い。
これらは当時の容量が少ない中でいかに長く遊んでもらうかと言う苦しい懐事情から生まれた理不尽要素の1つと考えられるが、完全な運でしかなくプレイヤー側の過失は全くないにも関わらず即死するのは理不尽でしかない。
何よりも「完全対策不可」という事は「同じ状況が再び訪れてもどうしようもない」という事でもある。
現代でもこのバランスであるべきだったのかは疑問がある。

HD-2D版では戦闘速度を3段階から変更可能だが、根本的に戦闘時の演出の間が長くテンポが悪いため最速設定にする事でようやく現代的なレベルである。
前述の通り戦闘自体には面白い要素がないことから、戦闘自体はもっとサクッとスピーディーにできるようにして欲しい所だ。

ここで取り上げた調整不足に思えるポイントはどれもこれもが普通にプレイしていれば当たり前のように気が付くことが可能なレベルのものばかりであり、なおかつシステムの大幅な修正も必要ないパラメーター調整だけで対応可能なものがなぜ変更されないままになってしまっているのだろうか。

一緒に旅する仲間を作れる

ドラクエ3の特徴であり、楽しみの1つでもあるキャラクタークリエイトは語らずにはいられない要素だ。
このキャラクタークリエイトは道中でアンロックされるのではなく、最初の街で行う事が出来るようになっており、本作のメインコンテンツとしている事が伺える。
作成するキャラクターは名前や職業を選択する事が可能で、作成したキャラクターはパーティーメンバーとして最大3人まで編成する事ができる(主人公を含めた4人パーティー)。
HD-2D版である本作では更に仲間を作成する際に見た目をいくらかのパターンから選べるようになった。
髪の色やボイスも含めて変更が可能であり、特定の場所まで行けば名前も含めて後から変更する事でもできる。
職業毎にレベルアップで上昇しやすいステータスや習得できる特技・呪文などが異なるため、基本的にはパーティー全体のバランスを考慮して職業選択をして編成するのがベターとなる。

更に特定の場所まで行く事ができれば「転職」が行えるようになる。
転職する事で前職の特技・呪文などを覚えたまま別の職業になる事ができるうえ、ステータスを一定量だけ持ち越したままレベル1に戻るため強力なキャラクターにさせやすい要素となっている。
自分好みのステータス・特技・呪文構成のキャラクターを作り上げていくのは楽しさがあるハズだ。
ただし、勇者である主人公は転職が行えない点は注意が必要だ。

戦闘自体はお披露目会場の域を出ないものであるため余り盛り上がる瞬間は少ないが、戦闘前の要素となるキャラクタービルドなどにはプレイヤーの個性が出る楽しさがある。

縮尺を変える事で世界の広さを補うワールドマップ

古典JRPGに採用率の非常に高い街やダンジョンを結ぶワールドマップ(フィールドマップ)方式となっている。
ワールドマップ方式は特に容量の問題が厳しかった時代において世界の広さを表現するための代替案として広く採用されていた手法である。
街やダンジョンと比較するとワールドマップ上では縮尺が変化する事が特徴的だが、これは例えばそれまで滞在していた街がワールドマップ上では小さく見える事で「実際の移動距離に対して実際以上の距離感を演出するフェイク」として機能していた。
しかし、様々な技術的制約が解決したことで代替案を採用する必然性と必要性が少なくなり、正攻法で世界の広さを表現できるオープンワールドが一般化した2000年代以降には徐々に衰退していった表現手法でもある。

従来では目的地に向かうまでのワールドマップやダンジョンといった道中を踏破する必要があるためHPやMP、またそれらを回復するためのアイテムをマネージメントする必要があった。
つまり、目的地に向かう⇒枯渇したリソースを回復しに町に戻る⇒再び目的地に向かう事に挑戦する…というゲームサイクルになるようにしているのである。
この設計思想に関しても当時の容量的制約の中でボリュームを生み出す手法として採用された側面はあるだろう。
しかし、HD-2D版である本作ではレベルアップによってHPやMPが全回復するようになっている。
これによってサクサクと進めやすくなった一方で、ダンジョン攻略におけるリソース管理という要素は非常に薄くなった。
そのため、前述したような徐々に探索範囲が広がっていくゲームプレイサイクルにはなっていない。
とは言え、このデザインをそのまま採用した場合には現代人向けの感覚では冗長に感じられる要素になったハズである。
従来のデザインは宿屋のありがたさとハードな冒険感が演出されていたため、確かにそういった側面は大きく減退したがレガシー故のストレスも減退できている。

フィールドなどでアクセスできる要素は基本的には親切になっている部分は多いがそれでも不便な部分は少なくない。
特に店で大量に何かを売買しようとしても1つ1つ選択する必要があるなど、複数・一括選択に類する要素がまるでないのだ。
これがなくなってしまう事で「原作らしさ」が大きく減衰するのであれば仕方がないと納得できただろうが、これに関しては全くそのようには感じられない。

 

新要素

いくらかの新要素もある

ここではリメイクされたHD-2D版の未説明のいくらかの新要素について記載する。
オートセーブやクリア後要素なども追加されているが、こちらはそれ以上に説明する事がないためそれ以外の要素を中心とする。

まず、最も大きな変更点であろう新しい職業「魔物使い」が増えている。
非常に汎用性が高いうえに、実戦的にも強力であるため追加要素に相応しい職業だ。
特に序盤では簡易なヒーラーとして、中盤頃には単体・全体共に火力を出しやすいアタッカーやデバフ要因のサポーターとして機能するため様々なパーティーで重宝する存在としてデザインされているように感じられる。

魔物使いの登場にあたって「はぐれモンスター」というものも登場している。
はぐれモンスターはフィールド上などにシンボルで存在しているモンスターなのだが、条件が整えば話しかけて捕まえる事が出来る。
捕まえるにはモンスターの特性に応じた特技やアイテムを使用しなくては逃げられてしまうのだが、新職業である魔物使いがパーティーにいれば何もせずに捕まえる事が可能と新要素に関する利便性には大きな差がある。
このはぐれモンスターは捕まえた数に応じて魔物使いが強力な特技を習得するうえ、使用する特技自体も強力になる特典もあり、それが魔物使いが強い所以ともなっている。

更には捕まえたモンスターを利用して行う「モンスターバトルロード」というものも登場している。
コチラは簡単に記載するとモンスターだけで戦うメンバーを編成して勝ち抜き戦を行うようなものになっている。
「モンスターを連れ歩いて成長させる」などのやり込めるような仕組みが全くないため、捕まえたモンスターを出場させるだけといっても過言ではない構造である。
また、この要素が登場した関係上、モンスター闘技場が廃止となっている。
なお、廃止となっているのはそれ以外にもあり、SFC版にて追加された「すごろく場」も廃止となっている。

 

グラフィック

HD-2Dとしての魅力かは疑問だが美しく仕上がっている

HD-2Dという事もあり、ドラクエ3を2Dドットと3Dポリゴンの融合によって世界を表現しているのが特徴的だ。
街などには鳥やネズミなどの生き物おり、プレイヤーが近付くと逃げていくなど細かな描写も描かれて世界の息吹を感じられるものになっている。
街やダンジョンを繋ぐワールドマップも高低差がしっかりと表現されているため、世界のイメージがより具体的に表現されている。
また、オリジナル版と同様だがフィールドにいると昼夜が変化していき、昼夜に応じて街にいるNPCも変化する。
現代では珍しくないものだが、オリジナル版当時は昼夜を表現するゲーム自体がまだまだ稀少な存在であり、この表現により世界の実存感に寄与していた。

また、HD-2D版では完全なトップビューではなく、少し斜めからキャラクターを描写しているため奥行きが確認できるようになっている。
特に塔のような高所では奥の土地が映り込んでおり、世界の繋がりや大きさを感じやすく作られている。
しかし、斜め気味にフィールドを映している関係上、オブジェクトの後ろに何かがあるケースでは視認しにくくなるケースも少なくない。
例えば、壁の裏の通路や柱の裏に部屋の入り口があるようなケースだ。
カメラを回す事もできないためこれらの視認性の悪さはプレイしていて若干のフラストレーションに繋がりやすい。

HD-2Dという事で全体が美しいビジュアルになっているが、「HD-2Dらしさ」のようなものがあるのかは疑問である。
キャラクターは2Dドットベースだが、フィールドはバリバリの3Dポリゴンであり、2Dドット的なテクスチャーを用いた3Dポリゴンという形式ですらない。
この組み合わせであれば3D黎明期から存在しており、表現手法としてはそう珍しいものでもない。
この表現手法をHD-2Dとしても良いのであれば、ここ数年だけに絞ったとしても該当する作品がいくらでもあるのだ。
確かに現代の3Dという事でモダンな美麗さはあるが、「HD-2D」という独自の色は余り感じられないのが正直なところである。

戦闘画面も少しだけ変化がある。
戦闘の行動選択時にはキャラクターを背面から映すようになり、実際に戦闘で行動を始めると古来からの一人称視点的なビジュアルになる。
これは比較的現代的な感覚のビジュアルである一方で、古来のドラクエが根差していた「一人称=自分が主人公である=TRPGを源流としたダンジョンクローラー(ウルティマやウィザードリィ)的文脈」という一貫した設計思想演出から考えると思惑がズレたところになってしまっているのは気になるところだ。

 

サウンド

本作ではオリジナル版のBGMがオーケストラサウンドとなって収録されている。
ドラクエ3のBGMは名曲も多く、プレイした事のない人でも聴いたことが事がある人も多いのではないだろうか。
筆者の好きなBGMをいくつか紹介したい。

どこか物悲しさのあるワールドマップBGM「冒険の旅」

荘厳なBGMで作中には風のSEと共に流れる「おおぞらをとぶ」

激しいイントロからして鳥肌が立つほどのカッコよさのある「勇者の挑戦」

なお、この手の作品に多いオリジナル版のBGMに切り替える機能はない。
欲を言えばFC版やSFC版のBGMに切り替えが可能であればより嬉しかった。

リメイクされたHD-2D版である本作ではメインストーリー関連にボイスが追加されているほか、戦闘中も掛け声などを発するようになっている。
これによってオリジナル版から体験が良くなっているかは微妙なところだが、現代人が今から初めて遊ぶのであればモダンな水準なものとして触れやすいだろう。

 

総評

ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…(HD-2D)はそもそも原作が好きであったか、あるいはJRPGの古典を履修するという意志を持ってプレイするつもりがないような現代ゲームの感覚で手に取る場合にはミスマッチとなる可能性は否定できない作品となっている。

現代向けに変化した部分も確かにあるが、全体的に調整が徹底しきれていない印象である。
原作の雰囲気を大切にするために調整しなかったのであろうと想像できるのであれば納得できるが、決してそうは感じられない部分も少ない。

決して悪い作品・品質だとは思わないが、今の時代に相応しい内容になっているのかは疑問がある。

 

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【レビュー】ドンキーコング

プラットフォーマーの金字塔

ドンキーコングはアーケード版(1981年)で発売されたものが1983年にファミリーコンピュータ向けに一部をオミットして移植された作品である。
アーケード版は基盤が在庫としてストックしてしまった事から、それを解消するために急造された経緯のある作品である。
しかしながらその内容が非常に好評を博して、当時には多かったパクリゲームも多く登場した作品でもあった。

筆者と本作の出会いは生まれた時から実機のファミリーコンピュータが家にあったからというドラマ性も何もないものであるが、筆者の世代からするとファミリーコンピュータを触っていた人は少なかったであろうと考えられるため一人のゲーマーとしては非常に良い経験だと思っている。

なお、今回はNintendo Switch Onlineのファミリーコンピュータにて配信されたものを利用してスクリーンショットの撮影やレビューを行っている。

 

ドンキーコング

ドンキーコング

  • 発売日:1983/7/15
  • メディア:Video Game

 

ストーリー

遊びを伝えるためのフレーバーとしてのストーリー

ジャンプマン(後のマリオ)がドンキーコングに連れ去られたレディ(後のポリーン)を救出するために高層建築物を登っていくと言うものである。
この題材は本作の原型となる構想がポパイのゲーム化企画から出発しているためであり、一部にはキングコングのイメージも踏襲されている可能性もあるだろう。
高層建築物を登っていくという設定であるためステージ名が「○○m」というメートル表記になっている点も特徴的であり、自分がどの高さまで来ているのかを想像させる要素にもなっている。

これらのフレーバー的なストーリー要素はいずれもビデオゲームとしての遊びを伝える手段(機能)として活用されている側面が強いものである。
ジャンプマンがレディーを助けに行くという構図にしてもプレイヤーに対して焦点化しやすい動機付けのための要素の1つに過ぎない。

これは本作がアーケードゲームを前提としているという点もある。
テキストを用いた冗長な前振りや操作説明などをしている時間はインカムに関わる大きな問題となってしまうのだ。
コンソールゲーム黎明期でもあるだけにアーケード文化が根強く、それ故に今では珍しい程のゲームをプレイさせるまでのスピード感が感じられる。

 

システム

ジャンプアクション(プラットフォームゲーム)の基礎

ドンキーコングが投げてくるタルや地面の隙間をジャンプして障害を回避していき、レディーのいる上層を目指すという現代からすれば非常にプリミティブなゲームプレイとなる。
ジャンプマンは自身の身長よりも高い位置から落ちてしまうとミスになってしまうなど、当時には比較的あったゲームとしての虚弱なシビアさがあり、この辺りはアーケードゲームの文脈でもあるため昔のゲームである事を感じさせるだろう。
ファミコン版の本作ではステージは全部で3ステージであり、そのステージ構成も基本操作を理解するステージ1、少しの応用が求められるステージ2などしっかりとレベルアップしていく作りにもなっている。
最後のステージをクリアしてレディーの救出に成功すると再び最初のステージへと戻るため、エンドコンテンツとしてはスコアアタックになっていく事だろう。

本作では「タイミングよくジャンプを行ってリスクを回避する」という事に主眼が置かれており、タイミングを誤るとミスになってしまうジャンプアクション(プラットフォームゲーム)の基本が作られている。
これはプリミティブな要素ながらプレイヤーの練度が試されるものであり、アクションゲームにおける「上達する事の楽しさ」の根幹が内包されている。

なお、本作はアーケード版の移植であるため、容量的な問題からオミットされてしまったステージも存在する。

 

グラフィック

遊びを伝える手段(機能)としてのデザイン

本作のグラフィックにおいて特筆する点とすれば、画面の視覚情報のみで遊びを伝えると言う手法だろう。
説明的なテキストを用いずとも視覚情報(視線誘導)だけでどこに移動すればいいのか、どうすれば上に登れるのかが把握できるようなレイアウトやデザインにしているのだ。
例えば、最初のステージでまずプレイヤーキャラクターであるジャンプマンは下層の位置からスタートし、あみだ上に梯子が上まで繋がっている事が確認できる。
そして最上層には巨大なコングと女性がいるという構図である。
このビジュアル的な見た目だけでプレイヤーには上層を目指して女性のいる位置に行き救出しなくてはいけない状況が伝わり、それすなわち本作の遊びの目的・手続きが即座にわかるようになっているのだ。
この構造は宮本茂作品の、そして任天堂哲学の基礎とも言えるものになっている。

 

サウンド

ドンキーコングの楽曲は数こそ非常に少ないものの、今でも広く知られているBGMだ。
また、ハンマーを手にした際には専用のBGMへと変化するが、これに関しても今でいう所の広義なインタラクティブミュージックとしても間違いではないだろう。

 

総評

ドンキーコングはジャンプと言う単一の機能によって複数の障害を解決するゲームの基礎を作り上げた傑作である。

現代から考えればシンプルな作りではあるものの、それでもしっかりとしたやりがいと適度な難易度で作り上げられている。
また特筆すべきは視覚情報だけでやるべき事をある程度認識できるレベルデザインであり、これはビデオゲームの教本として構成にも記載されるものである。

 

外部記事

「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」発売記念インタビュー 第1回「ドンキーコング篇」 | トピックス | Nintendo

【レビュー】Vampire Survivors

面白さの詰め合わせ

Vampire Survivorsはロンドンを拠点とするponcleによって開発され、瞬く間に一世を風靡したタイトルだ。
日本においても数多くの配信者が本作をプレイしていた時期があり、それがきっかけで目にした事のある人も多いのではないだろうか。
かく言う筆者も配信者がこぞってプレイしているのを観て興味を持った経緯である。

今回はVampire Survivorsについて記載していきたい。

 

poncle.games

 

ストーリー

物語は特に存在しないがテキストは一応ある

吸血鬼ヴァンパイアの魔術により悪魔や不死者が蔓延る世界となってしまったようで、そのヴァンパイアを討伐すると言うのがストーリーとの事だ。
しかし、本作においてはストーリーらしい演出・説明などは一切ないため、ストーリーではなくゲームプレイ部分が完全な主役となっている。

無数に登場する敵キャラクターにも設定のテキストが用意されている。
敵の種類はとにかく多いため読みごたえはあるだろう。

ローカライズ自体は大まかには問題ない。
しかし、ところによっては改行コードなどがテキストで表示されてしまっているなど対応ミスも散見される。
ゲームプレイに支障があるレベルではないが即座にわかる違和感にはなるだろう。

 

システム

覚えやすいシンプルな仕組み

Vampire Survivorsはキャラクターを移動操作しながら、一定周期で自動発動する攻撃を駆使して敵を倒す。
そして、敵からドロップする経験値を拾い集めてレベルアップしていくというものである。
プレイヤーが介入できる操作は”キャラクターの移動のみ”であり、ボタン入力によって攻撃が発生するような事はないというデザインとなっている。
また、敵は基本的に何かしらの攻撃手段を有しているような事はなく、敵に接触してしまうとダメージが入る仕組みである。
そのため、火力が低いなどで敵を倒し切れないような状況になると、画面上が敵に埋め尽くされて敵との接触が避けられず、終いにはゲームオーバーになってしまう。

敵を倒すための攻撃方法はレベルアップ時にランダムで入手できる装備品である。
プレイヤーキャラクターはデフォルトで武器を1つ所有しているが、レベルアップ時には他の武器など装備品を追加で入手できる可能性がある。
装備可能な武器の枠には上限があるため、例えば役割が被っているような武器は入手しないといった選択も必要となるだろう。
レベルアップ時には既に保有している武器を強化する事も可能であるため、特に欲しい装備品がないのであれば積極的に武器レベルを強化していく事も非常に重要だ。

そして攻略する上で最も重要なのは武器の進化である。
武器は特定の条件を満たしている事で進化させることが出来る。
条件は武器レベルおよび特定の装備の組み合わせを保有している事であるため、多くの武器を進化させるためには入手する装備を選定する必要がある。
どの武器も進化する事で飛躍的に性能が向上するため、入手武器を進化させるための条件は必ずクリアしたい所だ。

これらを駆使し時間と共に強くなっていく敵を倒しながら、最終的にはステージを30分生き残る事が目標となる。

ゲームプレイの楽しさの本質が詰め込まれている

操作やルールなどゲームを構成する要素、それ自体は非常にシンプルなものであるが、本作にはゲームプレイにおける面白さの本質が数多く散りばめられている。
いくつかの点について記載したい。

まずは「プレイヤーの能動性(積極性)を評価する」というデザインだ。
敵を倒す事で経験値となるジェムがドロップされるのだが、このジェムは自動で回収されるようなものではない。
ジェムがドロップした場所にプレイヤーが自ら移動して回収しに行かなければならないのだ。
つまり「移動して敵と接触する(ダメージを受ける)リスクを冒して、経験値と言うリターンを得る」ようなデザインなのである。
そしてプレイヤーが自発的に動いたことをレベルアップという形で能動性を評価して称賛するような仕組みしているのだ。
そのためプレイヤーが積極的に動く事を促しているし、積極的に動く事でリスクも感じさせながら大きなリターンを得られるようになっているのである。

敵が無限にポップする事で「タスクが目の前に存在し続ける」という点はプレイヤーの熱中性を維持できる。
目の前にニンジンをぶら下げるような手法はプレイヤーの熱中度を維持しやすいが、ぶら下がっているニンジンが明らかに取れそうにもないようなバランスでは水を差すような結果になってしまう。
Vampire Survivorsでは敵を倒す事になるが、それを実現するための方法は極めて単純だ。
単純どころかプレイヤーは特に何かをする必要がない。
そういった単純に完了可能なタスクが目の前に存在し続けてくれるため、熱中しやすく時間感覚を狂わせるような体験に寄与している。

そして「成長スパンの短さ」も見事だ。
レベルアップする事で恩恵がある訳だが、このレベルアップが頻繁に発生する。
プレイに慣れてくれば30分の制限時間の間に120レベルくらいまでは安定して到達するため1分辺り4レベル…つまりは1分で4回もプレイヤーを強化するイベントが発生するような計算である。
高頻度でプレイヤーが強化されてくるためプレイがダレるような時間が少なく、その上でプレイヤーに次を期待させて行動を促す事にも成功している。

そして「激戦」である点も素晴らしい。
武器が成長して進化までするととてつもない威力となる。
これだけ聴くと難易度のヌルいものとなりそうだが、そうは問屋が卸さない。
敵は時間と共に飛躍的に強くなっていくのである。
特にクリア目前の25分頃ともなれば敵が発生する密度・頻度が共にそれまでの比ではなくなり、火力が低ければ成すすべもなく倒されてしまう。
高頻度でレベルが上がるためみるみるうちに強くなっていくが、敵も時間と共に凶悪に固くなっていくのである。
この「自分も敵も激しく強くなる」というリスクとリターンのインフレによって激戦の快感を生み出しているのだ。

「運の制御性」も記載しても良いかも知れない。
装備品はレベルアップ時に入手が可能だが、何が排出されるかはランダムである。
しかし、武器を進化させるには装備品を特定の組み合わせで保有しておく必要があるのである。
つまり、大切な攻撃手段の選定がユーザーの完全な制御下にないのだ。
一見すると攻略が完全な運任せのようにも感じられるかも知れないが、実際にはここにはプレイヤー側の工夫の介入の余地が十分にある。
排出される装備品は欲しいものが来ることもあれば来ない事もある。
そのため、プレイヤーは欲しい装備品が排出されていない場合には既存装備品のレベルアップやリロール、選択肢からの除外を用いてその場をしのぎ、取得できる可能性を高めていく事ができるのだ。
しかし、それすらも選択できない状況も往々にしてあり得る。
そんな時には何かしらの装備品を選択しなくてはならなくなるが、現状の装備品と先々の状況を見越して何を獲得するべきかを考えるのである。
このように「運要素の中にプレイヤーが制御(工夫)できる部分」を残しておく事で不確定ながら期待(モチベーション)を持たせる作りにしているのは見事である。
また当然ながら運要素が含まれる事によって「全く同じプレイにならない」というナラティブなゲームプレイにも寄与するためリプレイ性にも繋がっていると言えるだろう。

このように構造自体はシンプルながら面白さを生み出すための要点を網羅的に取り入れており、参考にするべき設計思想が非常に多く取り入れられたエレガントなゲームメカニクスとなっている。

 

グラフィック

オマージュも多い2Dドット

Vampire Survivorsのビジュアル面で特筆するべき部分としては大量の敵を一度に描画している点だろう。
後半戦にもなれば床すら見えない程に画面が敵で埋め尽くされており、その物量の敵を消し去っていくのは爽快感に繋がっている。

また、悪魔城ドラキュラなどの"吸血鬼"を題材とした作品をはじめとして、オマージュ的なものも多く散見される点も面白い部分だろう。

 

サウンド

ビジュアルスタイルと同様にレトロな雰囲気のBGMは印象的だ。

サウンド面で最も印象的になるのは宝箱になる事だろう。
ノーマル、レア、スーパーレアの3種があるが、それに応じた射幸心を掻き立ててくれるBGMが特徴的だ。
最高レアリティの宝箱だった時の高揚感は最高の気分にさせてくれる事だろう。

 

総評

Vampire Survivorsはゲームプレイにおける面白さを凝縮したお手本のような作品だ。

一見すると非常にシンプルなものではあり、実際としてシンプルなものであるが、その中身にはゲームプレイの楽しさの原理が数多く内包されており参考にするべき教訓ばかりである。

 

外部記事

Indie World(任天堂公式)よりインタビュー - Twitter

Will Vampire Survivors Ever Have an Actual Vampire? We Asked the Creator - IGN

ついに正式配信開始!『Vampire Survivors』はいかにして世界的なヒットを実現したのか。パブリッシングのponcleへ直撃インタビュー【特集】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

'Vampire Survivors' creator Luca Galante talks quitting his job

【レビュー】ユニコーンオーバーロード

運命に抗う、絆と愛の幻想戦記

ユニコーンオーバーロードはヴァニラウェアの制作したSRPGタイトルだ。
ヴァニラウェアと言えば2Dのドットやグラフィックスによる滑らかで細やかな表現が印象的なメーカーだ。
本作は制作に10年を要したとされるが、お得意の映像表現手法だけ取ってみても手間暇のかかる作りであるだけに頷ける。

 

ユニコーンオーバーロード - Switch

ユニコーンオーバーロード - Switch

  • 発売日:2024/3/8
  • メディア:Video Game
ユニコーンオーバーロード - PS5

ユニコーンオーバーロード - PS5

  • 発売日:2024/3/8
  • メディア:Video Game
ユニコーンオーバーロード - PS4

ユニコーンオーバーロード - PS4

  • 発売日:2024/3/8
  • メディア:Video Game

 

ストーリー

エンタメの側面が強い物語

かつて滅びたゼノイラ帝国の皇帝を名乗るガレリウスによって王国コルニアが崩壊し、それ以降はゼノイラ帝国は近隣各国を併呑するように進行していった。
そこから10年、帝国は奇怪な妖術により人心を操っている事がわかり、亡命していたコルニアの王子アレインはその現状を打破するべく解放軍として立ち上がるというのが大まかなストーリーとなる。

本作の物語に関しては戦争モノではあるものの各勢力の葛藤や政治劇といった側面の薄いエンタメに振り切った内容となっている。
それは前述の「妖術により操る」といったような設定からも垣間見えるだろう。
終盤になるとゼノイラ帝国に関しての歴史が語られるのだが、それらも価値観が逆転するかのような驚く展開が待ち受けているような構成でもない。
物語は全体的には余りに中身がない内容であるため、ストーリー面で硬派な戦争モノを期待してプレイしようとしている場合にはミスマッチとなるだろう。

本作の物語構成において嬉しいのはクリア後のエピローグだ。
ネタバレとなるため大雑把な記載に留めるが、クリア後ならではのエピローグ的なシチュエーションが用意されておりゲームプレイが終わった事を実感しやすい達成感の余韻を覚えるものにしてくれている。
また、ご褒美となる要素も用意されているほか、特定のイベントを周回をせずに別キャラクターで確認できるようになるなどのユーザーフレンドリーな要素も用意されている。

多くのキャラクターが仲間になる

本作では仲間になるキャラクターも数多く登場する。
仲間キャラクターの多くは最初は洗脳状態のようになっているのだが、ステージをクリアする事で仲間にするかを選択を委ねる事が多い。

仲間になるキャラクターには親密度も設定されている。
親密度は一緒の部隊で戦ったり、一緒に食事をする事で上昇する。
親密度が一定なれば特定のキャラクターの組み合わせで「親密度会話」という専用会話も閲覧できる。
会話の1つ1つはそれほどの長さはないが、量が非常に豊富に用意されているため、気になるキャラクターがいるならチェックしてみると良いだろう。

仲間にする際に選択肢があるとは記述したが、それはほとんど形式的なものに過ぎない。
作中の大半の選択肢は「勧誘する or 処刑する」のような露骨にわかりやすい選択肢になっており天秤にする意義は薄いものだ。
何故なら大半のプレイヤーが仲間できる機会を損失してまでわざわざ処刑するという行為にリソースと言う観点でも、感情と言う観点でもメリットを見出さないからである。
どちらを選択するのかが天秤として不釣り合いになっているようでは、プレイヤーの小さな良心を満足させるためだけの要素になってしまう。
これが勧誘しても失敗する可能性があったり、仲間となった後に造反して反乱を起こすキャラクターもいるといったバリエーションを用意しているなら選択肢の重みが等価に近付くが、そういった体験を用意しないのであればわざわざ選択肢にする必要もなかっただろう。

また、仲間キャラクターは任意加入形式を採用しているためメインストーリーでは存在感は全くない。
仲間として加入する際のクエストくらいでしか活躍がないのだ。
量が多いだけに非常に欲張りな要求ではあるが、仲間キャラクターがいる場合の会話差分や追加セリフが挿入されるなどすればより嬉しかっただろう。

仲間にした後の親密度会話もやや物足りなさが感じられる。
これらは「見てください。山が綺麗です。」「本当だ。綺麗だね。」といった程度のキャラクター同士の表面的な会話を楽しむという内容に留まっているのだ。
もちろんそれはそれでも良いのだが、親密になった際にはもう少し込み入った内容や生い立ちが知りたいところである。
あるいは本作の世界の文化に触れる事ができる内容なども欲しい所だが、そういったものは少なくキャラクターや世界の掘り下げとしては余り機能していない。

ビデオゲームの物語構造として戦争を題材にする事の難しさ

本作ではストーリーが弱いと言わざるを得ないのだが、それはいくつかの要因が重なっていると考えている。
ここではそれを分解したい。

まず、「戦争」という題材はビデオゲームの特性からストーリーテリングに弊害を及ぼしやすいジャンルである。
それは物語に「起伏を作りにくい」ためだ。
上図を並行して参照していただきたいのだが、起伏とは「最初の日常が壊れていき、そしてそれを解決し、再び日常へと戻っていく」という三幕構成や起承転結のカタルシスサイクルの事であり代表的な物語構造の1つだ。
一般の物語では終幕までにこのサイクルを何度か繰り返すか、この構造の中に更に細かなサイクルを築く事によって視聴者の満足感と興味を引き続けられる可能性が高められる。
しかし、戦争モノではこのサイクルは機能しにくい。
何故なら戦争モノでは逆説的に戦争の終結という大目標が最初から提示されている事で、問題解決によるカタルシスに至るまでのスパンが長すぎるためだ。
例え1つの都市や地域を攻め落としても本質的な問題は解決していない状況であり、敵勢力の総大将であるラスボスを倒して終戦を迎えるまで日常に戻りようがない事が明白だからである。
そのため物語はずっと谷を歩いているか、山を登り続けるような形になってしまう題材なのだ。
これが映画などの媒体であればおおよそ2時間程で終わりを迎えられるだろうが、ゲームの場合はその10倍も20倍も…いや現代であればもっとあるだろう。
マンガでも例えたいが、もしも読んでも読んでも日常もギャグもなく戦う展開だけしかなかったら最初は楽しめても徐々に状況の変化のなさに嫌気がさしてしまうのは想像に難くないハズである。

そういった状況をカバーするために採用されているのが「親密度会話」だと考えて良いだろう。
古くはファイアーエムブレムシリーズにおいて取り入れられ、その後この手の作品では少なくない要素だが、物語が進むにつれて戦局が激しさを増していかざるを得ないメインの物語とは別にキャラクターの関係性を描くようにして箸休めとなるようにしている事は珍しくない。
しかし、結局は戦時下であるため親密度会話で得られる日常とは「現実逃避」に過ぎず、物語の起伏としてないよりはマシだがベター・ベストな方法とも言い難い。

ここまでの話は状況が類似している作品は多いハズである。
では、ビデオゲームでは一般にはどのように戦争モノのストーリーでプレイヤーを惹きつけるのかというと、「葛藤のあるラブロマンス」「幾度も相まみえる好敵手の存在」「敵が戦う本当の目的」と言った戦争自体と直接は異なる別の部分で物語的起伏を生み出してプレイヤーに対してのフックを維持している事が少なくない。
何十時間にも及ぶ戦争状態を描く物語では起伏を作る事ができないため、そことは少し軸をズラした場所で起伏が作れるようにするのだ。
そう。本作では「ストーリー」の項の最初に記載している通りビデオゲームの戦争モノで物語の起伏を作るために活用するべき要素を放棄してしまっているのである。
陰謀を呼ぶような政治劇や伏線はなく、敵軍には主人公達と比肩しうる存在もない。
これでは物語的起伏を作るのは難しく、本作のストーリーが弱いのも必然であったと言えるだろう。

 

システム

暗に推奨ルートがありながらも強制をしない攻略順序

プレイヤーはフィールドマップから攻略クエストに自由にアクセスして攻略していくような形となる。
そのため任意の攻略順で進める事が可能な作りとなっており、ラスボスのいる土地にいきなり赴くことも可能ではあるが、レベル差や有効ユニット加入時期などの兼ね合いから実質的な推奨攻略ルートもしっかりとデザインされている形になっている。
これはプレイヤーに「選択している感」を与え、疑似的な効力感を得るものとして機能している。
実際にはプレイヤーが攻略できるルートはほとんど限られるのだが、プレイヤーが能動的に選択した事で「影響を及ぼした」と感じやすくなっているのである。

このフィールドマップはそのまま戦場としても利用されるのだが、非戦闘時には簡単な探索要素もある。
フィールド上での探索には各所に散らばる墓所や遺跡や塔などがあり、関連する仲間キャラクターとの簡単な会話が行われてアイテムが入手できるなどする。
ストーリーという側面を含めたゲームプレイとして少し寄与しているものではあるが、実行するたびに毎回同じ会話が繰り広げられるためプレイを続けるうちに冗長な要素となってしまうのは勿体ない。
会話はスキップが可能だが、そもそも同じ会話しか用意できないのであれば最初の一回で十分だっただろう。

シンボルエンカウント方式のRTSというユニークさ

ユニコーンオーバーロードの戦闘はRTSとシンボルエンカウントRPGを組み合わせたような独特なものになっており、各種要素が非常に良くデザインされている。
戦闘が開始されるとフィールドマップがそのまま戦闘マップとして利用される。
戦闘マップではリアルタイムにユニットが移動し、敵ユニットと接敵する事で詳細な戦闘が行われる仕組みである。
戦闘を行うユニットは複数のキャラクターで構成された部隊になっており、戦闘自体は完全自動で行われる。
つまり、キャラクターの構成によって効果的なユニットを組み合わせるのが本作最大の面白さになっているといって良いだろう。

また、この戦闘ルールでは多くの仕組みによってSRPGで陥りがちなネガティブな要素を改善させようとする仕組みが見受けられる。
戦闘マップ上でのユニットが戦闘するには「スタミナ」が必要になる。
スタミナは1度の戦闘で1消費し、0になってしまうと移動が行えなくなってしまう。
このスタミナは戦闘マップ上で「休息」というコマンドを実行する事で回復可能だが、休息中に敵ユニットと接敵して戦闘が発生すると不利な条件での戦いになってしまう。
休息を行わなければ不利な条件での戦いを強いられることはないが、ユニットの移動は行えないためいわゆるマップ兵器によってチクチクと削られたりするとジリ貧だ。
この仕組みはSRPGに多い「強力なユニットで敵陣に突っ込んで獅子奮迅の活躍をさせる」ことを咎めているシステムだと言えるだろう。
このシステムによって多くのユニットを活躍させる必要性を生み出している。

戦闘マップに配置された各種拠点も重要な役割を果たしている。
基本的には戦闘が開始されると敵が拠点を確保して駐留している状態だが、拠点に駐留している敵を放っておくとHPが継続回復していってしまう。
HPが満タン状態になれば敵ユニットを出撃させてくるなど、面倒な事に繋がりやすい。
つまりこれまたSRPGやRTSの多くで有用な戦術になりがちな「待ち戦術」にリスクを付けるようにデザインしているのだ。
待ち戦術が有用過ぎてしまうとゲームプレイが受動的なものになり、積極的に行動する意思を妨げてしまうため、それにリスクを付与するような工夫と見て取れる。
なお、戦闘はクリアまでの制限時間も設けられている。こちらもまたプレイヤーに行動を促すものだと思って良いだろう。

接敵して戦闘が始まり、ユニットを構成するキャラクターを全滅できないまでもダメージレースで勝利した場合には、敗走側のユニットが戦闘マップ上でノックバックして行動不能状態となる。
この行動不能状態は休息中と同様の隙だらけの状態であり、自分がこの状態になってしまうと大ピンチだが、敵をこの状態に追い込んだ場合には壊滅させやすい。
そのため、敗走に追いやったユニットに対して積極的に追撃を行って自分から攻めに行く理由になりやすいのだ。
こちらも上述しているような受動的ではなく、能動的な行動を促す工夫だと言えるだろう。

このように多くの要素がSRPGにありがちな状況を打破するものとして機能できるように導入されている見事なデザインだ。
なお、セーブはどのタイミングでも可能になっているので、不安がある場合には戦闘中にでも行っておくと良いだろう。

ビルドしている時が一番楽しい

前述の通り戦闘マップ上で敵ユニットと接敵した際に戦闘が開始される。
戦闘ではユニットを構成しているキャラクター達が実際に行動を行ってダメージを与えたり、回復を行ったりする。
各種行動は全てオートで実行され、行動は「自分の行動順が来た時に発動するもの(アクティブ)」と「行動順に関係なく特定の条件が整えば発動させられるもの(パッシブ)」に大別される。
各種行動にはコストが設定されており、各キャラクターにはアクティブとパッシブでそれぞれ行動のためのポイントが設けられているので、そのポイントが尽きるまでは行動が可能なルールとなっている。
プレイヤーは事前にこれらのルールを基としてキャラクター個別の行動を自由に組んで、行動を組み上げたキャラクターを複数人で編成させて1つの部隊を作り上げるのだ。
つまり本作は「行動をプログラミングして戦わせる」という「事前準備の楽しさ」に全振りしているのだ。

文章だけだとピンと来ないかと思うので編成例を簡潔に記載するとイメージしやすいだろう。
まずユニットとなる部隊は複数人で1つのユニットとして機能するため、全員が攻撃役だったり、全員が回復役のような偏りが強すぎる編成では上手く機能しにくい。
攻撃役や回復役などをそれぞれ部隊に組み込むのが1つの基本形だ。
攻撃役は自分の行動順が来た際に攻撃を行うように攻撃行動を組み込んでおくのは当たり前だが、例えば「HPが低い相手を優先して狙う」ように条件設定する事で早期の段階で敵の頭数を減らして状況有利を作りやすくできるかも知れない。
また、回復役も「HPが減ったらとにかく回復」としてしまうと回復行動を行うためのポイントがいざという時に不足するケースも起きてしまうかも知れない。
そんなケースを考慮するなら「HPが50%以下の味方」を回復するように条件設定を行う事で致命的なHPにならないような回復だけを行ってくれるようになるだろう。

このように様々な状況を想定したキャラクターの行動と条件をそれぞれ設定して1つのユニットを組み上げていき、そういったユニットを複数の異なる個性で用意する事で様々な相手に対処できるようにするのだ。
戦闘前要素である事前準備に重きが置かれるような構造の場合では戦闘結果の必然性が高まりやすい。
つまり戦闘それ自体は”ビルドのお披露目会場”になってしまうのだ。
戦闘自体は自動戦闘を採用している事も、しっかりと本作のゲームの軸になる構造を理解して制作していると言えるだろう。

なお、これらの仕組みを最大限に活用して本質的な部分を楽しもうと思うと低難易度では味わいにくいかも知れない。
何故なら特に編成・ビルドをこだわらずとも勝ててしまうためだ。
ストーリーだけを楽しみたいという場合には気にしなくとも問題ないが、本作の醍醐味であるバトルシステムのメカニクスを活かしたゲームプレイの楽しさを味わいたいなら少し背伸びをした難易度に挑戦する事も視野に入れた方が良いだろう。

 

グラフィック

細部まで良く動くキャラクターは魅力的だ

ヴァニラウェアという事もあり2Dベースの特にキャラクターが非常にディティール良く躍動する。
近年ではこの手の作品の場合にはLive2Dが採用されることが多くなっているが、全てを2Dのイラストないしドットによって表現しているのはストップモーションアニメのような尊さがあると言っても良いだろう。
特にキャラクターのアニメーション周りは細部まで細かく動いており、非常に品質の高いこだわりが感じられるものになっている。
これらのキャラクターのアニメーションなどは別途システムからじっくりと確認する事も出来るようになっている。

キャラクターは作成する事も可能なほか、ストーリーで仲間になるネームドキャラクターに関しても特定のアイテムを使用する事で配色やステータス傾向の変更も可能になっている。

温かみのある料理達

”ヴァニラ飯”という言葉も生まれる程には有名だが、もちろん本作でも料理がいくつか登場する。
当然だがそれらも非常に良く描かれている。
料理もいくつかのパーツにわかれて動作しており、料理の柔らかさなどの表現として活用されている。

 

サウンド

BGMは特に一番聴くことになるフィールドBGMなどが印象に残りやすいのかも知れない。

ボイス関連ではメインストーリーこそボイスが付いているが、親密度会話にはボイスがないため少し寂しい所だ。

 

総評

ユニコーンオーバーロードは古典主義ながら美麗な映像表現とデザインの行き届いた奥深いRTSが組み合わさった良作だ。

看板でもある細部まで良く動くキャラクター達の魅力が真っ先に感じるだろうが、組み合わせを考えるキャラクタービルドとユニット構築はゲームプレイとして最高だ。
この手の作品で問題となりやすい部分に丁寧なアプローチしており、ゲームとしてのバランスが整うようなメカニクスを採用している点も評価できる。

ただし、ストーリーの味付けが薄く戦争モノにあるような政治劇は取り払われているなどいくらかの要因によって物語の起伏に乏しい。
物語に大きな期待を寄せているとミスマッチとなってしまうだろう。

 

外部記事

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