【レビュー】メダロットサバイバー

最初の一口目は最高に旨い

メダロットサバイバー(以下、メダサバ)はメダロットシリーズの派生作品であり、名前からも理解できる通りVampire Surviversライクなゲームになっている。

メダロットシリーズは好きな作品群でもあり、手軽にプレイできそうであったことから触ってみた次第である。
今回はメダサバのレビューを行う。

 

medarotsha.jp

 

ストーリー

ストーリーはほぼない

メダロットはティンペットと言われるフレームにメダルを組み込むことで動作するロボットのようなもので、それが一般家庭でも広く普及しているような世界観である。

本作のストーリーとしては遺跡で発掘された謎のメダルを研究を手助けするというものになっていはいるものの、物語として読むようなテキストはほとんど存在しない。
そのため、ゲームプレイに非常に短時間でアクセスできるようになっているのが特徴だ。

 

システム

プレイフィールはVampire Survivorsと90%以上同じ

メダサバはVampire Surviversライクなゲームだ。
簡単な説明を記載しておくと、無限に湧いてくる敵を倒す事でドロップする経験値を入手するとレベルアップしていき、レベルアップ時に攻撃手段やパッシブ効果を持つ装備を入手できるほか、獲得済みの装備を強化していく事も可能だ。
更に特定の装備の組み合わせを保有した状態であればバーストという追加強化させる事が可能となり強力な攻撃手段に変化する。
プレイヤーの能動的な行動が更なるパワーアップに繋がり、時間と共に大量にポップするようになる敵を処理していく爽快感が醍醐味となる。
操作する機体によって初期の攻撃手段が異なるが、レベルアップ時に攻撃手段を増やす事も可能なので選んだ機体による格差などはそこまで大きなものではないだろう。

ゲームとしてのバランス面で異なる点としてはHP回復の装備があるのだが、リリース初期の現段階ではほぼ必須級の有効性の高い装備となっている。
特に敵メダロットとして登場するヘルフェニックスが自機よりも速いスピードで自機に向かって四方八方から突撃をしかけてくるステージもあるなど、特に序盤において被弾が避けられないケースが少なくない。
このような火力だけではなく、耐久面の装備も機能するのは本家とは少し異なるバランスだ。

また、大きく異なる点としては完全なウェーブ制であるという点である。
最大3ウェーブまで攻略できるとクリアとなり、各ウェーブは2分/5分/8分の段階で大きなボス敵と一騎打ちの戦闘となり、このボス戦は時間制限が存在しないため倒さなければ次のウェーブに進まない。
ただし、一騎打ちと言う状況である関係上、粘ることさえできれば勝つことは可能であり、そのような意味でも上述のHP回復の装備の有用性が高いものとなっている。
また、一部のボス敵では若干のギミック的な側面もあり対策を把握できていないと対処が難しいような存在もいたりする点は特徴だと言えるだろう。

メダロットを強化してより固い敵が出現するステージを攻略できるようにする

もしも敵が固くなってきてクリアが難しい場合にはメダロットを育てる事が可能だ。
特定のアイテムなどがあればレベルを上げる事ができるほか、レアリティーが変化すればパッシブ効果も増えるため強化に繋がるようになっている。

また、メダロットは6体のチーム制となっている。
リーダーは操作する事になるメダロットで、リーダー以外はステータスを強化したり、レアリティーに応じたパッシブ効果を発揮したりといった枠になる。

間違いなく面白いが独自性と継続性には問題がある

Vampire Surviversライクなゲームであり大幅なシステムの見直しもないため堅実な面白さはあるもののメダロットらしい要素は欠けている。
プレイしていてもプレイアブルな機体の見た目がメダロットであるというだけで、「メダロットのあの要素だ!」というようなファンサービスはほとんど感じない。
例えば、本家メダロットの独特な戦闘の仕組みは「充填と冷却」というアクションゲームでいうところの「前隙と後隙」をコマンド選択式ゲームで表現した点にユニークさがあるのだが、そういった独特な仕組みを本作で取り入れるという事は果たして本当にできなかったのであろうか。

また、サービス型のゲームとして考えるとプレイし続ける訴求力にも欠ける所があり、確かに10~30分の満足度は高いのだが、それを何日もプレイし続けられる動機は思い当たらない。
新しいプレイアブルメダロットの実装も行われていくものの、プレイしていて現状の性能に満足感があり入手しようと言う気持ちはわいてこない。
つまり、それだけでは体験自体にポジティブで継続性のある大きな変化を及ぼす事も難しいように感じる所だ。
例えば、一定時間内のダメージを競うコンテンツあるいは一定時間内の敵撃破数を競うコンテンツを用意して、それに対してそれぞれ有効なメダロットおよびキャラクタービルドの余地がある内容が最低限なければ継続してプレイするモチベーションとしては厳しいものがあるだろう。

課金の他にも動画広告によるマネタイズ

本作はソーシャルゲームに多いガチャなどを採用している。
同じメダロットが排出された場合には重ねる事でレアリティーを上昇させて強化させる事が出来る。

また、映像広告を見る事でガチャに必要な石が貰えたりと言ったマネタイズも多く散見される。
ブランディングとしては問題が発生するところはあるが、背に腹は代えられない事情もあるのだろう。

 

グラフィック

チープではあるがゲームとしては軽快に動作している

ビジュアルとしてはチープな印象だが、そのおかげか敵が大量に湧いても動作は軽快だ。
もちろん、この辺りは使用しているハードスペックにもよるだろうが、Vampire Survivorsフォロワーに相応しい敵の量が実現できているのは評価できるだろう。

 

サウンド

メダロットシリーズのBGMやSEが使用されているのは嬉しいポイントだろう。
ゲームプレイとしてシリーズ作品らしい要素が少ないだけに嬉しいものだと言える。

 

総評

メダロットサバイバーはVampire Survivorsのフォロワーでありすぎる余りに自身のIPとしての価値は薄いタイトルである。

プレイ後最初の30分ほどの面白さは間違いなく存在するものの、それが何日も続くような仕組みは見受けられない。
新しいメダロットが実装されるにしても良くも悪くも初期状態の配布で十分に満足できてしまうレベルであり、サービス型ゲームとしては継続性に大きく欠けている。

また、メダロットだからこその要素もほとんど存在しない。
見た目がメダロットになっただけであり、本作の独自性に関しても薄いのは勿体ない。