【レビュー】アイドルマスター ポップリンクス

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英雄集結

筆者は常々思っていた。
アイドルマスターってシリーズを統合させたコンテンツって出さないのかな」と。
そう。それがとうとう実現したタイトルが現れたのだ。
それこそがアイドルマスター ポップリンクス(以下、ポプマス)である。

今回はポプマスのレビューを行っていこうと思うが、今後のアップデートによって内容との齟齬が生まれる可能性がある点は注意願いたい。
なお、アップデートと並行して可能な限り記事の内容も更新したいと考えている。

 

アイドルマスター ポップリンクス(ポプマス) | バンダイナムコエンターテインメント公式サイト

 

ストーリー

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ストーリー

ポプマスはアイドルマスターシリーズを統合した作品であるが、それを活かしたようなストーリーは全くと言って良い程に無いのは少々残念だ。
シリーズの垣根を超えた夢の共演のようなストーリーが見たかったユーザーは少し肩透かしの印象を覚えてしまうかも知れない。
また、ストーリーがなく、上図のような簡単なテキスト程度しかアイドルの一面を垣間見る要素が用意されていないため、本作からキャラクターを知ろうとするのはハードルが高い。
アイドルマスターシリーズ初心者はアイドルの見た目の好みで”推し”を見つけ出す必要があるだろう。

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細かい部分まで配慮されたテキスト

しかし、細かな部分の配慮は流石はアイドルマスターだ。
例えば、スマホの他アプリでもよくあるがゲーム内の状態に応じて通知がなされる。
しかし、ここで淡白なシステム的なテキストではなく、しっかりとセリフとしてシステムの状態を知らせるようになっているのだ。
ゲーム内世界のアイドル達がしっかりと存在している事を感じさせてくれる素晴らしい演出だといえるだろう。

 

システム

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ツムツムライクなパズルゲームだ

ポプマスは身も蓋もない表現をしてしまえば「"ツムツム"ライクなパズルゲーム」だ。
画面上には数種類に色分けされた音符マークのオブジェクトが配置されており、同色オブジェクトを指でなぞって消していくシステムとなっている。
制限時間は約1分間となっており、その時間内でのアイドルマスターシリーズの任意の楽曲を聴きながらプレイする事が出来る。

アイドルは3人1組のユニットで活動する事になり、それぞれのアイドルにはスキルを設定する事が可能だ。
アイドルの属性と一致しているスキルであれば着脱可能となっており、アイドル間のスキルのシナジーを考慮してスキル選びをするのが良いだろう。
パズルをプレイ中にはアイドルマスターシリーズの様々な楽曲を聴きながらプレイする事ができるようになっている。好きな曲や知らなかった曲を聴きながらプレイ可能だ。
とは言え、アイドルマスターシリーズの楽曲である事によってゲームプレイで何かシナジーが生まれている訳では無いため革新性が低い点は少々勿体ない。
後発のツムツムライクなパズルゲームであれば、アイドルマスターであるからこそ可能なゲームプレイ体験も提供して欲しかった所だ。

しかし、本作が安定した面白さを提供できている事も事実である。
アイドルマスターシリーズが好きで、ツムツムライクパズルゲームにも興味があるのであればプレイして損する事は決してないだろう。

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ガシャ課金形式でアイドルをスカウトしていく

本作のマネタイズ手法は一般的に多い「ガシャ課金(ルートボックス)形式」のものとなっている。
ガシャではアイドルをスカウトする事が可能で、アイドルをスカウトできると付随したスキルも一緒に入手できる。
同じキャラを引いた場合にはアイドルのレベル上限を伸ばす事が可能になる。

特徴的なものとしては「オファー」というものがある。
これは共通衣装バージョンのアイドルに限り、任意のアイドルをスカウトできるものとなっている。
「推しが絶対に欲しい!」といったような場合にはありがたい機能だろう。
ただし、専用衣装バージョンのアイドルはガシャでのみ獲得可能であるため、共通衣装で良いから絶対に欲しいという場合に使うと良いだろう。

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スキルが整っていなければクリア困難な課題は考えものだ

本作にはプレイヤーのレベルのような概念として「ランク」が存在する。
パズルをプレイする事によって貰える経験値(ファン数)が一定以上になるとパズルの課題に挑戦する権利を獲得でき、課題をクリアする事でレベルが上がる仕組みだ。
しかし、この課題は余り良いとは言えないのが正直な所だ。
初期の数少ないスキルではプレイヤーの熟練度や工夫だけではどうしようもないようなクリア難易度が高い課題や運任せにせざるを得ない課題が登場する事があるのだ。
アイドルに装備できるスキルはガチャによって引くアイドルと一緒に入手できる形となっているため、ガシャ課金形式の本作のマネタイズの導線としては正しいのだろうが、プレイヤーとしては良い気分ではない。
パズルをする事で入手できるゲーム内マネーを使用しても専用のガチャを行う事は可能で、そちらでもアイドルおよびスキルを入手可能だが、そちらはそちらで何十回、何百回とパズルをこなしていく必要があり時間がかかる。
結局のところ、「Time to Win(時間をかけてクリアする)」か「Pay to Win(金をかけて時短クリアする)」の二択を迫るクラシックなマネタイズ手法なのだ。

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能力値の上昇やジャケットの作成

アイドルを3人1組に編成したユニットはRPGのようなパーク取得のような形でVocal、Dance、Visualの各種能力値を高めることが出来るコーチングと言うものがある。
ここで強化される能力値はユニット単位で上昇するものであるため、アイドル個人には反映されないものである。
ポイントさえあれば左下の限界値まで取得していく事が可能で、限界値に到達すると割合を削ってポイントを獲得する事になる。
そのため、Vocal、Dance、Visualのポイントが高ければ同色の音符を消した際のスコアが伸びたり、Vocal、Dance、Visualの割合に応じてユニットタイプが切り替わりパズル時のバフが強化されたりする。
リリース当初は強化は1つ1つ選択していく必要があるため面倒だったが、約2ヶ月経過した2021年3月末のアップデートにて一気にババっとパーク取得できるように変更されている。

アイドルにはレベルも設定されている。
ガチャによって同じアイドルを入手した場合にはレベル上限を上げる事が可能な一般的に多い方式を採用している。
レベルが上がる事で上述のVocal、Dance、Visualの各種パラメータが少し上昇するため、こちらもパズルゲームにてハイスコアを狙うのであれば大切だ。
レベルを上げるにはパズルゲームなどプレイする事はもちろんだが、「トレーニング」といういわゆる放置ゲー的な要素によって多めに経験値を獲得できる。
ただし、このトレーニングは一括で実施したり、一括で実施結果を確認したりできないのは不便なところだ。

ジャケットの作成では自分が好きなようにアイドルやステッカーを配置してCDジャケットのようなものを作ることが出来る。
カッコよくするもよし、推しアイドルで固めるもよしだ。

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ホーム画面には少しだけ欠陥がある

細かい部分だが地味にフラストレーションになる部分がある。
それはホーム画面だ。
ホーム画面は上図のようにSD化したアイドルなどが街中を歩いているような画面で、ここからパズルを行ったりするハブとしての機能を果たしている。
また、街中にいるアイドルに触れる事で簡単なセリフを参照する事が出来たりする。
これ自体はホーム画面としての機能を果たしているのだが、問題なのはスライド操作をした際にアイドルなどのキャラクターに触れてしまう事なのだ。
画面を横にスクロールしたくてスライドやフリックしているにも関わらず、画面上にいるSDキャラを誤ってタッチしてしまい、本来したいハズの画面スクロールができなくなってしまうのは機能として少しだけ欠陥のあるデザインだ。
特に画面の指で振れやすい部分にSDキャラなどがひしめいていると誤操作する確率が増えてしまう。
一部の機能は「メニュー」のアイコンをタップする事でアクセスが可能だが全てではない。
やりたい事は伝わるのだが、大きなストレスでは無いとは言え本来の機能を損ねてしまうのは本末転倒だ。

 

グラフィック

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SDキャラがメインに躍動する

強くデフォルメされたアイドルマスターシリーズのアイドル達が特徴的だ。
グラフィック面は全般にリッチと言う訳では無いが、3Dモデルでは無いため年月を経ても古びにくい特徴を有していると言っても良いだろう。

 

サウンド

アイドルマスターシリーズの様々な楽曲を聴く事が出来るのは本作の魅力だ。
筆者もそうなのだが、シリーズの全ての楽曲を知っている訳では無いユーザーも多いであろうだけに、そのきっかけとなれる可能性を秘めている。
前述しているがパズルゲームは1プレイが約1分ほどである。
そのため、曲のループは短めとなっており、サビ部分をかなりの回数聴く事になる。
その単純接触効果によって耳に残る事は間違いない。

 

総評

アイドルマスター ポップリンクスはアイドルマスターシリーズの全アイドルと全楽曲を内包するツムツムライクなパズルゲームだ。

ストーリー面が薄くアイドルの個性を把握しにくいためアイドルマスター初心者が「推し」を見つけ出すのは少しだけハードルが高い気もするが、シリーズ経験者が横の繋がりを見出すにはピッタリだ。
短時間で遊びやすいパズルゲームでもあるため、気軽にプレイしやすいタイトルとなっている。

 

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